[フランクフルト 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は9日、ストレステスト対象行111行のうち、51行は突然の金利水準の変化に対するリスクにさらされており、こうしたリスクに対応するために資本の追加的な積み上げが必要になる可能性があると指摘した。ただ大半の銀行は急激な金利変動への備えができているとの見方も示した。

ECBは、突然の金融引き締めや、リーマン・ショック時のような貸し渋りといったシナリオを検証。ストレステスト対象行111行の大半は、急激な金利変動への備えができているとの見方を示した。

ただ51行に関しては、デリバティブ取引、もしくは過度に積極的なリスク計算モデルを通したぜい弱性に直面している可能性があると指摘。利上げが実施されれば、こうした銀行はより追加的な資本が必要になる可能性があるとの見方を示した。

ECBのシニア・アドバイザー、コービニアン・イベル氏は「銀行がこうしたリスクを認識しているか、問題が発生した際に十分な資本を有しているか、われわれは各行と集中的に協議し、確認する必要がある」とている。

イベル氏は、51行は資本需要が最大25ベーシスポイント(bp)増加する可能性があると指摘。残りの60行については、ガイダンスが25bp引き下げられる公算があるとの見方を示した。

ECBは今回の調査を2月に開始。調査結果はECBが各行の資本必要額を算定する際のガイドラインに盛り込まれる。

ECBは現在、超低金利政策と大規模な資産買い入れの引き揚げの準備しており、将来的な利上げに向け地ならしを進めている。

今回の調査では、金利が200bp引き上げられれば調査対象行の純金利収入は2017年は4.1%増加、19年までには10.5%増加するとの結果が示された。

ただ金利が変動すれば銀行が保有する資産と負債の価値も変動。銀行の株式の経済価値は総合して2.7%減少するとの結果も示された。また、信用の伸びがないとの仮定で金利水準が16年末の水準にとどまった場合、総金利収入は総合して7.5%減少するとの結果も示された。

*内容と写真を追加しました。