[ニューヨーク 9日 ロイター] - 9日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して弱含んだ。ユーロ高が進んだことや、一時上昇していた米国株の軟化がドルの重しになった。

ドル指数はこれまで米連邦準備理事会(FRB)が年内3度目となる利上げを実施するとの観測のほか、トランプ大統領が掲げる税制改革が進展するとの期待から上昇。ただ一部アナリストの間では、米経済の成長は緩やかなものにとどまり、外国中銀が利上げもしくは資産買い入れの縮小を検討するなか、ドルの回復は限定されるとの見方が出ている。

ウェルズ・ファーゴ証券(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ビロリア氏は「12月利上げ観測からドルは一段と上昇する可能性はあるが、ドルの長期トレンドは軟調となっているため、上値は限定されるとみている」と述べた。

このほかトランプ大統領は7日、対北朝鮮で「有効な手段は一つしかない」と指摘し、軍事行動が念頭にある可能性を示唆。米朝間の緊張の高まりもドルの上値を抑えるとの見方が出ている。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は前週6日に94.267と、7月20日以来の水準に上昇。同日発表の米雇用統計で賃金の伸びが確認されたことが押し上げ要因となった。ドル指数はこの日の取引では0.1%低下の93.668となっている。

ユーロ/ドル<EUR=>は0.1%高の1.1748ドル、ユーロ/円<EURJPY=>は0.2%高の132.39円。

ドイツの8月の鉱工業生産指数の伸び率が2011年7月以来約6年ぶりの大きさとなったこと受け、ユーロは上昇。欧州中央銀行(ECB)のラウテンシュレーガー専務理事が、インフレを抑制している要因は一時的なものであるため、ECBは来年資産買い入れを縮小し、将来的に買い入れを終了させる必要があるとの考えを示したこともユーロ支援要因となった。

この日は日本、カナダ、韓国、米国などが祝日となっているため、商いは薄かった。

ポンド/ドル<GBP=D4>は大幅に値を戻し、直近は0.7%高の1.3155ドル。英保守党内のメイ首相降ろしの動きが成功しそうにない状況が判明し、政治的な不透明感が和らいだ。

ドル/円 NY終値 112.66/112.68

始値 112.64

高値 112.74

安値 112.51

ユーロ/ドル NY終値 1.1739/1.1742

始値 1.1744

高値 1.1756

安値 1.1726

(表はロイターデータに基づいています)