[アムステルダム 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるクノット・オランダ中銀総裁は9日、ユーロ圏経済が改善する中、ECBによる異例の金融緩和策は縮小の時期に来ているとの認識を示した。

金融市場には過剰にリスクが積み上がっており、金融セクターは急激な調整にさらされる恐れがあると警告した。

総裁はオランダ中銀の金融安定報告書の公表にあたり記者団に対し「市場は今のところ強さを保っているが、ボラティリティーの低さや一連の投資に見られる割高感に不安を感じる」と語り、「金融危機前と状況が似ている」と指摘した。

オランダ中銀は、リスク回避の再燃で市場が急落すれば世界の金融セクターにとって深刻な事態だとし、ユーロ圏の比較的弱い国から波及する新たな金融危機を引き起こしかねないと警鐘を鳴らしている。

クノット総裁は、一段のリスク増大を回避するため、ECB理事会は金融緩和を段階的に終了する必要があるとの考えをあらためて表明。「経済成長は数カ月前から潜在成長率を上回っており、デフレの脅威も後退した」とし、「(縮小すべき)時期が来た」と言明した。

ECBは今月の理事会で今後の資産買い入れについて決定する予定で、買い入れ縮小を発表する可能性がある。

クノット総裁は、どのような決定でも段階的な措置になると強調。「債券買い入れプログラムの段階的終了を次回会合で決めたとしても、金利は非常に長期にわたって低水準にとどまる」とし、「ECB内で利上げについて語る当局者はまだいない」と述べた。