[東京 10日 ロイター] - 日銀の衛藤公洋・大阪支店長(理事)は、支店長会議の後、東京都内の本店で記者会見し、地域経済報告(さくらリポート)で近畿の景気判断を引き上げたのは、3カ月前と比べて「訪日客(インバウンド)と輸出・生産の勢いが増し」「景気が後戻りする可能性が減少したため」と説明した。

近畿の百貨店の免税販売は前年比で1─3月36%、4─6月58%、8月は倍増と伸びた。客数と1人当たりの支出の双方が伸びているという。輸出・生産はスマホや自動車搭載用の半導体・液晶など電子部品が好調という。

<消費者将来に不安、安値志向「変わりがたい」>

一方、「全国平均とくらべて内需は弱め」。「所得が増えても将来不安から、日用品の安値志向は変わりがたい」と指摘した。もっとも「消費が良くなり物価が少しずつ上がっていく」との日銀公式見解も述べた。

好景気による人手不足の結果、「人件費が増え減益要因」との声があるとした。さらに、廃業の要因にもなっていると指摘した。

日銀に対する地元経済界の要望としては、「為替の安定を求める声」が多い。低金利に対する金融機関からの批判は「昨年のマイナス金利導入時より減った」という。

(竹本能文)