ランチ後すぐ20分歩く
――「消化のために食後休む」は体によくない

 とはいえ、「ランチには炭水化物たっぷりのものを食べたいんだ」という人もいるでしょう。

 たとえば「もりそば」は単品炭水化物の典型で、食後に血糖値が急上昇します。でも、その急上昇を抑える方法があるのです。

 それは、食後すぐに運動することです。食後すぐに運動すると、血糖値が上がらないことがわかっています。このときの運動とは、ハードなものでなくてOK。速足のウォーキングなどで十分です。

 ただし、「上がった血糖値を下げる」のではなく、「最初から上がらないようにする」という意識が必要です。

 そのためにも、「食後すぐ」が重要なのです。1時間の昼休みのうち、注文の品が届くまで10分。それをゆっくり噛んで30分で食べたら、あと20分あります。その時間、早足で歩けば血糖値の上昇を抑えられます。

 会社の近所を歩いてもいいですし、会社に戻って階段を上るのも効果的です。とくに、糖質の多い食事をとったときには、食後すぐの運動を心がけましょう。

 以前は、「消化のために食後はゆっくりしろ」というのが定説でした。しかし、それではお相撲さんと同じで、どんどん太ってしまいます。いまは、「食後こそ運動」です。

 20分程度のウォーキングや階段の上り下りで、足腰も鍛えつつダイエットも成功させるというのが賢いやり方です。

(この原稿は書籍『医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)