[ワシントン 11日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が11日公表した9月19-20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、インフレ率の上昇見通し、およびインフレ率が上昇しない場合の金利の道筋を巡り、踏み込んだ討議が行われたことが明らかになった。

ハリケーンによる経済への影響については、当局者はさほど悲観的な見方を示していないことも分かった。

議事要旨は「多くのメンバーが、今年の低インフレがより根強い動きであることに懸念を表明し、インフレ動向を見極める間、緩和解除には辛抱強くあるべきだとの見方を示した」とある。数名は、今後の利上げを決めるに当たり、向こう数カ月間のインフレ指標に注目すると述べた。

それでも尚、多くの参加者が年内にもう1度利上げすることが「適切となるだろう」とした。

米株式市場と米国債利回りは議事要旨の発表に対し、ほとんど反応しなかった。

FRBのイエレン議長は同FOMC以降、今後のインフレ動向について不透明感が高まっていることを繰り返し認めている。インフレ率は過去数カ月間、FRBが目標とする2%から遠ざかっている。

ただイエレン議長やその他主要な政策当局者は、経済が全般的に底堅く労働市場が引き続き引き締まっていることを踏まえ今後も徐々に利上げを進める見込みであることをはっきりと述べている。

数名の当局者はまた、向こう数カ月間のインフレ指標について、ハリケーンに関連してエネルギーやその他のモノが一時的に値上がりしており、解釈が難しいだろうとした。

FRBは2015年末から4回にわたり利上げしてきた。今年はあと1回、18年は3回利上げする見通しを示している。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ポール・アッシュワース氏は「FRB当局者の大半はコアインフレ率が早期に回復しない可能性について懸念しているが、これは金利正常化を継続することを阻む要因とはならない見通し。失業率がこれほどまで低下していることを踏まえると、特にそう言える」と分析した。

6日に発表された9月の雇用統計が軟調だったことについては、FRB当局者は大方受け流している。

軟調な指標を見込んでいたとした上で、最近直撃した複数のハリケーンは中期的には経済に打撃を与えないとしている。

雇用統計を深く掘り下げると、労働市場が引き締まっており、賃金が上がっていることが読み取れた。賃金は年間で2.9%増と、16年12月以来の大幅なプラスとなった。失業率は16年半超ぶりの低水準となる4.2%へ低下した。FRB当局者の第4・四半期の中央値見通しの平均を下回る水準だ。

労働市場の引き締まりに伴い賃金が上昇することを見込んでいた当局者にとって好材料だ。議事要旨は「ほとんどの参加者は、労働市場がさらに底堅さを増す中で賃金の伸びはいずれ加速することを見込んでいる」とした。「数名は、広範にみると賃金上昇の加速は既に始まっているかもしれないと指摘した」と記載。

FRBは年末までにあと2回FOMCを開く。次回会合は10月31日ー11月1日だ。投資家らは現段階で、FRBが12月に利上げするとみている。

*内容を追加しました。