9月29日、暗号を使った安全なデジタル金融取引を提供すると期待されていた仮想通貨だが、懸念が後を絶たない。写真は27日、ビットコインと米ドル紙幣(2017年 ロイター/Dado Ruvic)

[ロンドン/上海/ニューヨーク 29日 ロイター] - ビットコインをはじめとする仮想通貨取引は、インターネットという、保安官がほぼ不在の「ワイルドウエスト(開拓時代の米西部)」で行われているということを、Dan Wasyluk氏は思い知らされた。

 同氏は同僚と一緒に、新しいテクノロジーベンチャービジネスのため、ビットコインで資金調達し、それを仮想通貨の取引所「Moolah」を運営する会社に預けていた。だが数ヵ月後、同取引所は破綻。創設者の男は現在、詐欺とマネーロンダリング(資金洗浄)の容疑で、英国で裁判が行われており、男は無罪を主張している。

自身のプロジェクトが取引所の破綻により現在価値で約3億4000万円に相当する750枚のビットコインを失ったDan Wasyluk氏。メリーランドで8月撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

 Wasyluk氏のプロジェクトは750ビットコインを失った。現在、その価値は約300万ドル(約3億4000万円)に相当する。少しでも回収できる見込みはほとんどない。

「プロジェクトを台無しにされたようなものだ」。3年前の取引所破綻について、Wasyluk氏はこう振り返る。

「取引所を始めて、顧客のカネを失ってしまったなら、運営者や取引所はその損失に100%責任を取るべきだ。だが、そのようなことは全く起きていない」