[ワシントン 14日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)の国際通貨金融委員会(IMFC)は14日、声明を発表し、世界経済の好転を歓迎するとした上で、低水準のインフレや低い潜在成長率、まだら模様の景気回復が見通しを不透明にしているとし、回復はまだ完了していないと指摘した。

IMFCは声明で、「景況感の高まりと共に、投資、貿易、工業生産に著しい改善がみられ、(世界経済の)見通しは力強さを増している」と指摘。

その上で「回復はまだ完了していない。大半の先進国でインフレは目標水準を下回り、多くの国で潜在成長は依然として弱い」とした。

また通貨の競争的切り下げを控えるというIMF加盟国の方針をあらためて示した。

IMF加盟国は、各国中銀の政策余地が限定的となり、一部中銀が金融刺激策の解除を模索していることを念頭に、景気回復を確実なものとするには財政政策や構造改革がさらに役割を果たす必要があると強調。

IMFのラガルド専務理事は同日、記者団に「構造改革は厳しい経済状況下では実施が困難だったが、景気が回復すれば見通しが強くなるため、実行に移しやすくなる」との見解を示した。また、各国の政策立案者はこのメッセージを「100%受け止めた」と述べた。

IMF総会に出席した金融当局者らは、多くの諸国で景気は改善しているが、回復から取り残されている人々がいるとも警告した。

IMFCの声明は貿易問題に触れていないが、ラガルド専務理事は発効から長い期間が経過している貿易協定を世界の変化に応じて更新することは「完全に理にかなっている」との見方を示した。

北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関する質問に対しては、「貿易は経済成長、技術革新、競争、生産性の非常に強力な原動力だ。(交渉で)好結果が出れば、参加国すべてにとって満足いくものとなると期待している」と語った。

声明によると、IMF加盟国は「過度の世界的不均衡」削減に向け取り組むことで合意。低金利政策の長期化が資産価格や経済活動に及ぼし得る副作用について慎重に検討を続けることでも見解が一致した。

*内容を追加しました。

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