[ワシントン 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は14日、ユーロ圏の賃金とインフレについて、最終的に上昇するものの、当初の想定よりも緩やかなペースとなるとの見解を示した。

国際通貨基金(IMF)の年次総会に合わせて行われた会見で述べた。

ドラギ総裁は「状況が改善を続けるにつれてインフレ率は緩やかに自律的に収束していくと確信している」とした上で、「時間を要するため忍耐強くある必要がある」と述べた。

ユーロ圏経済は17四半期連続でプラス成長を続けているものの、労働市場の隠れたスラック(緩み)などを背景に、賃金の伸びは期待に沿った水準で推移していない。

また一部の政策立案者は、グローバリゼーションと技術的変化がバリューチェーンをより国際的にし、低水準のインフレが世界的にみられるようになり、中央銀行の物価をコントロールする能力を制限していると指摘している。

ドラギ総裁はこうした指摘を認めたものの、ECBは主要な問題は労働市場だと確信しており、より広範な問題があったとしても政策変更にはつながらないと述べた。

総裁は、ECBの低水準の金利が資産価格を過度に引き上げる可能性があるとの見方を否定。商業用不動産市場を中心に既に確認されたバブルは、金融政策でなくマクロプルデンシャル手段で対応すべきだと述べた。一方で、株式を中心とした資産価格の無秩序な調整は世界経済に対する主要リスクの一つだとの考えを示した。