9月29日、中国の新たなネット検閲の世界にようこそ──。ここでは、ジョージ・オーウェルが「1984」で描いた世界と、米シリコンバレーの新興IT企業が融合している。写真は7月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[天津(中国) 29日 ロイター] - 中国天津のトレンディな一角にあるガラス張りの高層ビルでは、何百人もの若い男女がコンピューター画面に向かい、共産党の方針に反する動画やメッセージをインターネット上から削除している。

 習近平国家主席についてのコメントは綿密にチェックされる。指導部メンバーに対する滑稽なニックネームも同様だ。性的な暗示や暴力的な内容と同様に、1989年の天安門事件に関する言及も、即座に削除される。

 中国の新たなネット検閲の世界にようこそ──。ここでは、ジョージ・オーウェルが「1984」で描いた世界と、米シリコンバレーの新興IT企業が融合している。

「監査人」と呼ばれる天津オフィスの若き検閲担当者の勤務先は、北京のバイトダンス・テクノロジーだ。同社はむしろ、急成長する人気ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」でよく知られている。

 麺料理店や建設現場に囲まれた、検閲担当者が働く「Wisdom Mountainツインタワービル」は、必ずしもオーウェルの描いた世界には似つかわしくない。

 従業員は、iPadを使った認証をして、明るいオフィスに入っていく。世界各地の新興企業でよく見られるチームビルディング会合があり、服装規定はカジュアルだ。