[ワシントン 18日 ロイター] - 米商務省が18日発表した9月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.7%減の112万7000戸と、戸数ベースで2016年9月以来、1年ぶりの低水準となった。

市場予想は117万5000戸だった。ハリケーン「ハービー」と「イルマ」により南部の一戸建て住宅の建設が減った。住宅要因が第3・四半期も国内総生産(GDP)を押し下げることを示唆した。

8月の数字は当初発表の118万戸から118万3000戸へ改定された。

市場では住宅動向の回復の勢いが鈍っているとの不安が募る。住宅建設および販売は、バブルがはじけた2006年以前のピークを大きく下回る。

BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)の次席エコノミスト、マイケル・グレゴリー氏は「住宅建設が第3・四半期GDPの大きな下押し要因になる見通し。住宅はこれまで景気拡大のけん引役だったが、今やせいぜい後追いしているにすぎない」と述べた。

南部の着工件数は9.3%急減し、戸数ベースで15年10月以来の低水準となった。一戸建て住宅は15.3%急落し、戸数は1年超ぶりの低水準だった。南部は全米の住宅市場の半分近くを占め、「フロリダやヒューストンの重要性があらためて浮き彫りになった」(ウエルズファーゴのマーク・ビトナー氏)格好だ。

着工件数の先行指標となる建設許可の件数は4.5%減の121万5000戸。市場予想は125万戸だった。

ハリケーンが直撃する前から住宅建設はほぼ停滞していた。用地不足のほか、熟練工が足りていないことが抑制要因となっている。また、建材の価格が上がっていることも痛手だ。

住宅建設投資は第2・四半期に年率で7.3%減と、7年近くぶりの大幅な落ち込みだった。結果として住宅建設は第2・四半期GDPを0.3%ポイント押し下げた。

エコノミストらは住宅着工が第4・四半期に持ち直すとみている。ただ、ハリケーン被害を受けた地域での復興活動のために他の地域から貴重な人手が移ってしまい、着工の伸びを抑制する可能性も指摘している。復興活動で建材も値上がりしている。

9月の前月比の内訳は、シェアが最も大きい一戸建て住宅が4.6%減の82万9000戸だった。地域別では南部が落ち込む一方、北東部と中西部、西部では増加した。一戸建て住宅の着工件数は2月に9年半ぶりの高水準をつけて以来、勢いを失っている。

変動が大きい集合住宅は5.1%減の29万8000戸だった。

許可件数は一戸建て住宅が2.4%増加する一方、集合住宅は16.1%減となった。

PwC(アトランタ)のスコット・ボリング氏は「住宅着工・許可件数は年内、比較的横ばいで推移し、来年の初旬には春季の販売シーズンに伴い底堅く回復する見込み」とした。

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