[シドニー 19日 ロイター] - 豪連邦統計局が発表した9月の雇用統計では、就業者が前月比1万9800人増加し、予想の1万5000人増を上回った。

失業率は5.5%と、アナリスト予想(5.6%)よりも改善し、5月以降で最も低い水準となった。5月は2013年初め以来の低水準を記録した。

雇用の伸び(年率)は3.1%と、前月の2.7%から加速した。

年初からの雇用の伸びは37万1500人。ヘルスケア、建設、教育分野で堅調な伸びがみられた。

雇用統計を受け、豪ドルは0.7864米ドルに上昇した。

雇用は12カ月連続の増加。年間の雇用の伸びは、2008年4月以来の高水準で、米国の非農業部門就業者数で言えば、年450万人増のペースに相当する。

CBAのシニアエコノミスト、マイケル・ワークマン氏は「フルタイムの雇用の伸びは、年3.9%増だ。これは素晴らしい」と指摘。

ただ「雇用が主に増加しているのは、賃金が相対的に低いヘルスケア、観光などの分野だ。これは、過去の好況時と比べて全体の所得効果が小さいことを意味する。インフレ率ははるかに抑制されるだろう」との見方を示した。

労働参加率は65.2%と、2012年以来の高水準。求職者の割合が増えていることも浮き彫りになった。

こうした労働市場の緩みを背景に、賃金は記録的な低水準付近で推移。インフレ率は中銀が目標とする2─3%を下回っている。

銀行間市場<0#YIB:>では利上げ観測が後退。利上げは来年11月以降になるとの見方が広がっている。

エコノミストは、今後もインフラやヘルスケアへの公共投資などを背景に高い雇用の伸びが続くと予想している。

ただ、キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ケイト・ヒッキ氏は「労働市場には豊富な余剰能力があり、たとえ雇用が引き続き力強く拡大しても、今後しばらくは多くの緩みが残るだろう」と指摘。「雇用指標は改善しているが、賃金の伸びは来年いっぱい2%前後にとどまる見通しだ」と述べた。

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