データ駆動型ビジネスモデルは
日本で成功するか

 日本の顧客は、プライバシー保護や規制の理由から、データ駆動型ビジネスモデルに対してより保守的ですが、米国では顧客データの利用はさらに積極的になってきています。家庭内での音声アクティビティを記録できるAmazon Echoのようなスマートスピーカーがその典型的な例です。プライバシー上の懸念を引き起こした、しゃべるバービー人形(Hello Barbie)といった子供との会話を録音することができる接続型おもちゃさえあります。

 日本市場にも、プライバシーのバランスを取りながらデータ利用し、成功を収めた例はあります。NTTドコモの「AIタクシー」です。

 同社は、各タクシーにタブレットを配布し、街をメッシュで区切った地図を30分ごとに更新するサービスを提供しています。どのメッシュに人が集まっているかが示されるので、タクシードライバーはこの地図を手掛かりに、コンサートや卒業式やコンファレンスが行われている地域へ移動することができます。このビジネスモデルは、プライバシーが保護されるよう適切に機能しています。タクシードライバーはこのサービスを利用して、シフト当たりの売上高を最大50%以上増加させており、利用者もタクシーを見つけやすくなっています。

 日本企業は、バリューチェーンに関わる全員にメリットを生み出せるよう、IoTデータをどのように自社のビジネスモデルに組み込み構築していくか検討する必要があります。