日本のアパレル業界で「一人勝ち」を続けるファーストリテイリングは、中国でも気炎を上げている。ビジネスの高い壁に阻まれて夢を挫かれる日系企業が多いなか、「王者ユニクロ」が快進撃を始めた理由は、社員に飽くなき成長を促す「柳井イズム」が根付いているからだ。前回に続き、ユニクロ中国(迅銷(中国)商貿有限公司)の高坂武史・副総経理が、日系アパレルが勝ち残るための心得を語る。

高坂武史
前回に続き、ユニクロ中国(迅銷(中国)商貿有限公司)の高坂武史・副総経理は、日系アパレルが中国で勝ち残るための心得を説く。高坂氏は、「リスクを取って挑戦し、失敗したらすぐ軌道修正していくことの繰り返しでしか、チャンスはものにできない」と、柳井イズムの真骨頂を語る。

――今、ユニクロの中国事業を経営されていて、一番優先順位の高い経営課題は何だと思われていますか? 

 「店舗オペレーション」ですね。ユニクロの中国事業が、ここ2~3年で10倍以上成長するなか、店舗のオペレーションやサービスレベルが、その成長スピードについて来れていないと感じています。私の目指すユニクロ・スタンダードには、残念ながら到達できていないのが現状です。

 既存店舗のオペレーションを、いかに早く安定させていくか。そして今後さらに成長スピードを上げたときに、どうやって安定した店舗オペレーションを維持していくかが、私の直近の課題です。

――成長しながら、質を維持するというのは大変ですね。

 ユニクロでの仕事というのは、「そのような矛盾を解決すること」だと思っています。ユニクロの社員は、日々色々な矛盾を解決しています。矛盾が大きければ大きいほど、そこにはチャンスがあるのです。

 ユニクロ中国は、ものすごいスピードで成長していますが、まだまだ大きな成長ポテンシャルがあると考えています。「会社の成長=個人の成長」ですから、ユニクロ中国で働いている社員にも成長するチャンスがたくさんあるということです。

 逆に言えば、ユニクロ中国で働く社員は、会社の成長スピードあわせて成長していかないと、ついていけなくなってしまうと思います。