また、敷地が傾斜地にある場合、斜面(のり)にRC造の擁壁を新設しなければならないケースもあり、場合によっては工事費が200万~500万円も違ってくる。購入前に要チェックだ。

 基礎形状には、布基礎とベタ基礎がある。布基礎は地面がむき出しの場合があり、湿気が上がりやすく、シロアリも寄って来やすい。ベタ基礎を選んだ方が無難だ。

 床・壁・天井に断熱材が施されているかどうかも確認。断熱材が使われていて、既存のものが再利用できればコスト削減につながる。検査済証と図面がそろっていれば設計や予算立てにも役に立ち、耐震性などで税制優遇を受けられれば、これまたコスト削減につながる。

「木造中古戸建てを購入する場合、木造在来工法が多いと思います。年代によっては基礎の補強が必要になるし、00年以前の建物なら基礎の鉄筋探査をした方がいい。他に漏水確認やシロアリ調査など、戸建てではインスペクションを行うことを強く推奨します」

 購入前に実施するのが理想だが、他の顧客と競合し、その時間が取れないことも多い。購入後に不具合が見つかった場合、引き渡し後3カ月以内で、売り主の瑕疵担保責任の範囲内でないと補修費は買い主負担となるので注意が必要だ。

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