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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

小春日和、季節の変わり目に注意を!
サンクスギビングデイ頃から市場の関心は再び米国へ
――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト],高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト],森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]
【第43回】 2011年11月2日
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グローバルなリスク・オフから
リスク・オンに

 11月になったが、まだ比較的暖かい気候が続いている。こうした冬になる前の暖かい気候を、日本では小春日和という。また、米国ではインディアンサマーと呼ぶこともある。

 足もとの金融市場は、それまでの混乱から「温かさ」を迎えているが、それは春の訪れを示す兆しなのか、それとも冬の前の小春日和・インディアンサマーなのか。

 欧米では7月以降、金融市場の不安と緊張が続いていた。米国では年半ば以降、米国の債務上限問題に伴う二番底懸念が存在したが、9月にFRBがツイス・オペでの緩和を行なったこと、10月に発表された雇用統計が予想を上回るものだったことから、安心感が生じている。

 世界的な不安の震源地であった欧州では、10月27日に包括策が合意に達し、ギリシャの債務削減や欧州銀行の資本増強策が決まって、安心感が生じた。

 2011年の市場環境は、グローバル規模での不安が強まるなか、投資家はリスク資産を回避する「リスク・オフ」モードで株価低下、債券金利低下となり、一方、政策実施で市場の不安が後退すると、一転して、「リスク・オン」モードとなって、株式の買い戻し、債券が売られ金利上昇が生じた。

 今年半ばから9月までのグローバル市場は、欧米での不安からリスク・オフ状態が強まり、株価下落・金利低下となったが、下期は欧米での安心感の醸成から、リスク・オン状態に戻っている。

 日米の長期金利はいずれも節目となる、米国10年の2%、日本の10年の1%の水準にあっただけに、一旦、リスク・オンの戻ったなかでは反動上昇が生じやすい環境にある。

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島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト]

しまもと・こうじ/1990年、東京大学卒業、日本興業銀行入社。調査部門で金利分析や経済予測を担当。2000年からBNPパリバ証券で投資調査本部長兼チーフストラテジストとして金融市場予測を担う。日本経済新聞社の債券アナリスト・エコノミスト人気調査の債券部門では06、08年に1位。金融庁の金融市場戦略チームや金融税制研究会、行政刷新会議の事業仕分けなどに参加。

高田創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、93年審査部、97年興銀証券投資戦略部、2000年みずほ証券市場営業グループ投資戦略部長、06年市場調査本部統括部長、チーフストラテジスト、08年グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長、チーフストラテジスト、11年より現職。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。

森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト]

もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総研入社。98年~2000年米ブラウン大学大学院に留学し、経済学修士号を取得。その後、英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所経済調査部を経て、08年バークレイズ・キャピタル証券入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)など。2010年7月より、参議院予算委員会内に設置された「財政再建に向けた中長期展望に関する研究会」の委員を務めている。

 

熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]

くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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