10月10日、北朝鮮の海沿いにあるリゾート地、元山(ウォンサン)は、金正恩・朝鮮労働党委員長(写真)にとって、避暑地であり、将来の人気観光スポットであるだけでなく、ミサイル発射実験を行う格好の場所でもある。写真は同地に新設した児童福祉施設を視察する金委員長。2015年撮影。KCNA提供(2017年 ロイター)

[ソウル 10日 ロイター] - 北朝鮮の海沿いにある都市、元山(ウォンサン)の夏は、ビーチでバーベキューをしたり、釣りをしたり、ロイヤルゼリー味のアイスクリームを食べたりする家族連れでにぎわう。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長にとって、このリゾート地は、避暑地であり、将来の人気観光スポットであるだけでなく、ミサイル発射実験を行う格好の場所でもある。

 正恩氏は、人口36万人の元山市を再開発し、巨額のカネを生む人気観光スポットにしたい、と考えているが、その一方で、加速する核開発の一環として、同地域から40発近くのミサイルも発射している。

「外から見れば、経済開発を行おうとする場所からミサイルを発射するなんてクレイジーに聞こえるかもしれない。だが、それこそ金正恩氏の統治のやり方だ」と、韓国慶南大学の北朝鮮経済専門家Lim Eul-chul氏は指摘する。

 観光と核兵器という組み合わせは、まさに正恩氏の生き残り戦略を象徴するものだ、と研究者や同市の開発プロジェクトに詳しい関係者は言う。

 元山開発プロジェクトは2014年に発表され、急速に拡大した。国連制裁下にある北朝鮮にとって、制裁対象外の観光は、限られた外貨獲得手段の1つである。