[27日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)による9月の利上げ以降、カナダドルはG10通貨の中で最も大幅に下落しており、アナリストの間では一段の下げが予想されている。

米利上げ観測が高まる中、主要通貨の多くはこのところドル指数<.DXY>に対し下落しているが、カナダドル<CAD=D4>は同国中銀による9月上旬の利上げ以降6%近く下げており、同期間の下落率としてはG10通貨の中で最大だ。

カナダ中銀は先週の政策決定会合後の声明で、カナダドル高の影響によってインフレ率が目標水準に戻る時期が後ずれするほか、貿易の伸びが鈍化する可能性があると指摘しており、アナリストはカナダドルが一段と売られる可能性があるとみている。

RBCキャピタル・マーケッツのカナダ・フィクストインカム通貨戦略責任者、マーク・チャンドラー氏は今後のカナダドルの動向について、下落方向に傾いているとの見方を示し、「1米ドル=1.21カナダドルかそれに近い水準まで戻す可能性はかなり低い」と述べた。

カナダドルは9月、追加利上げへの思惑から1.2063カナダドルを付けた。

市場が織り込む年内追加利上げの確率は、ポロズ中銀総裁が9月下旬の講演で為替を注視する考えを示唆する前はほぼ100%だったが、足元では25%に低下している。

利上げ観測の後退を受け、カナダ2年債の対米利回り格差は9月時点の25ベーシスポイント(bp)から17bpに縮小。カナダドルは27日、3カ月ぶり安値となる1米ドル=1.2916カナダドルを付け、同国中銀による7月の利上げ前の水準に戻った格好だ。

スコシアバンクのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「(中銀が)より円滑な道筋を示し適切な対話をしていれば、カナダドルの不要な変動を回避できたかもしれない」と指摘した。