10月31日、自動車業界で将来、電気自動車が支配的な地位を占めようとする中、トヨタ自動車は、電動化の一つの選択肢である燃料電池車(FCV)技術の普及に向けた取り組みを加速させている。写真は「ミライ」。都内で2014年11月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 31日 ロイター] - 自動車業界で将来、電気自動車が支配的な地位を占めようとする中、トヨタ自動車は、電動化の一つの選択肢である燃料電池車(FCV)技術の普及に向けた取り組みを加速させている。

 トヨタはこれまで水素技術の開発に巨額を投資してきた。同技術を巡っては、米電気自動車テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が「非常に愚か」と指摘しているものの、トヨタはガソリン車の代替には、テスラの「モデルX」のような全電気自動車と、自社の水素FCVの両方の技術が必要だと考えている。

 トヨタの内山田竹志会長は、東京モーターショー開幕前にロイターに対し、EVと水素FCVの間には、一方が利益を得ればもう一方が損失を受けるといった「ゼロサム」的な敵対関係はないとみているとし、「FCVについて手を緩めるつもりは全くない」と述べた。

 トヨタは2014年にセダン型量産車「ミライ」を724万円の価格で発表し、ガソリン車に代わる主な車として燃料電池車普及への取り組みを開始。その後、米国など世界でもミライを発売した。しかし中国や欧州を含む主要市場が電気自動車への傾倒を加速するのに伴い、燃料電池車を巡る当初の興奮は薄れてきた。

 これまでに販売されたミライは4300台。一方、大ヒット車種となるハイブリッド車(HV)「プリウス」の販売台数は約400万台に上る。