[オタワ 31日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁は31日、議会の委員会で証言し、カナダは景気サイクルの重要局面にあり、かなりの不確実性に直面しているとの見解を示した。その上で、政策金利の変更には慎重を期すとあらためて述べた。

カナダ銀行(中央銀行)は今年に7月、9月と立て続けに利上げを決めたが、先週の10月会合では政策金利を1.00%に据え置いた。中銀は10月会合後、金融刺激策の必要性は時間とともに低下するとしつつも、カナダ経済が直面するリスクや不透明性を踏まえ、将来の金利変更については慎重を期すと明らかにしていた。

ポロズ総裁は議会で「カナダは景気サイクルの重要局面にあり、先行きは不確実性に覆われている」と発言。

来年以降の成長鈍化が見込まれる中、中銀にとっての主な不透明要因として、インフレと賃金の緩やかな伸びとともに、高水準の家計債務を挙げた。

総裁は、高水準の家計債務はネガティブショックに対する経済の脆弱さが続いていることの表れだと指摘。中銀は家計が借り入れコストの上昇にどう対応するかを注視していくと述べた。

総裁と同じく、議会の委員会に出席した中銀のウィルキンス上級副総裁は、借り手の住宅ローンのタイプが変動金利か固定金利かにより、金利上昇の影響は異なる可能性があると発言。金利上昇の影響が現れるまでに最長で24カ月かかる可能性があるとし、金利上昇によって消費と住宅価格の双方が抑制される可能性があるとも述べた。

カナダでは世界的な金融危機後の低金利を背景に住宅市場が活況となる一方、消費者の過度の借り入れが懸念されてきた。

規制当局は先週、カナダの住宅市場について、今後2年間で販売と価格の伸びの鈍化が見込まれるものの、過熱の兆候は消えていないと指摘した。

カナダ統計局が31日発表した8月の国内総生産(GDP)は前月比0.1%減少。ロイターがまとめたアナリスト予想(0.1%増)に反してマイナスとなり、中銀が当面利上げを見送るとの見方を後押しする内容だった。

市場が織り込む、次の12月会合での利上げ確率は21.3%にとどまる。

*内容を追加しました。