プレゼン、会議、打ち合わせに効果抜群! 仕事に効く「図の使い方」。
企業研修、ワークショップの実績多数! ニューズピックスのクリエイティブ統括者であり、どんなものでも「図」にする図解オタクの櫻田氏の新刊、『図で考える。シンプルになる。』が発売! 発売4日で重版も決まり、話題になっている。

WIRED、ハフィントンポストといったメディアからのデザイン依頼に加え、コンサルティングファームや広告代理店で「図解思考」「デザイン×図解」などのテーマで研修をこなす本格派は何を語るのか。その秘伝の秘を、本連載ではあますところなくお伝えします。(構成:中村明博)

星野リゾートの“強み”を<br />「1枚の図」にまとめてみた!

星野リゾートは、ライバル会社と
どこが「違う」のか?

 会議や商談では、目まぐるしく情報が動く中で理解していく必要があります。その練習にいいのが動画視聴メモです。動画(コンテンツ)の要約を1枚の図にします。

星野リゾートの“強み”を<br />「1枚の図」にまとめてみた!櫻田潤 (さくらだ・じゅん)ニューズピックス インフォグラフィックエディター。仕事に必要な知識を身につける過程で、「モノゴトを深く理解したい」という欲求を持つようになり、そこから本やテレビ番組の要約を「1枚の図」にまとめる習慣が生まれる。作り上げた図を、自分の個人サイト「ビジュアルシンキング」にアップしたところ、従来の図解にデザインの考え方を反映させた手法が話題になる。

 ここでは、「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のメモを紹介します。
※「星野リゾートの日本的なおもてなしとは?(2016年12月1日放送分)」参照

 星野リゾートは、自社のビジョンを「リゾート運営の達人」から「ホスピタリティ・イノベーター(おもてなしで革新を起こす)」に変えたそうです。変更の理由について、番組ゲストの星野リゾート社長・星野佳路氏は以下を挙げていました。

 世界のリゾート大手が日本に参入する中で、今までにないリゾート運営会社を目指す必要がある

 その答えとして、「おもてなし(ホスピタリティ)」が出てきたそうです。しかしそこで、番組ホストの村上龍氏がこう投げかけます。

「日本にしかないホスピタリティはあるのか? 世界にもホスピタリティはあるのでは?」。

 この問いに対する星野社長の答えを、箇条書きでまとめたのが下記です。

・世界のホテルがお客さまの声を聞くようになった結果、どこも同じようなサービスをするようになってきた

・そこで、顧客ニーズにはない、自分たちのこだわりをサービスにすることが特徴になる

 例えば、青森の旅館では、青森弁による接客、馬の産地ならではの出迎え(馬が旅行客の荷物を運んでくれる)、ねぶた鑑賞など、青森ならではのサービスを行い、こうしたことが星野リゾート流の「こだわり」だと言います。

 こだわりを起点に顧客ニーズにないことを提供するスタイルは、世界中のライバルとは違った立ち位置になります。下図を見てください。

 ライバルと星野リゾートの立ち位置が似て非なることがわかりますね。ビジネスのヒントになる経済番組や新しい視点をくれる「TED」などで、動画視聴メモをとってみましょう。