自分よりできる人間を採れてはじめて上司合格

村上誠典(シニフィアン共同代表):お金も人も限られている中で、スタートアップが3勝2敗に持っていくために、見定めるべきポイントというのはありますか?

自分より優秀な人材を採用できないと経営者は失格<br />【杉山全功さんに聞く Vol.3】<br />

杉山:会社のステージにもよると思いますが、最大限どこまで翼を広げられるかをいかに判断するかですかね。ここから飛び降りたら骨折するなというところで飛び降りたら駄目じゃないですか。だからまず自分を知ること、自分を見定めることです。そのうえで、自分にできない部分を補ってくれる人を呼ぼうと考える。自分で全部できると思ったら、それ以上会社は伸びないですよね。だから、自分でできないことをできる人や、自分以上にできる人を連れてこれるかどうかが大事なんだと思うんです。

 起業家にどうやってチームビルディングしたらいいかと聞かれることがありますが、「君のコピーはいらないんだから、君にない能力を持った人をまわりに置きなさい」って言いますね。自分よりできる人を使えるようにならないと会社は成長しない、と。部下にも言うんですけど、自分よりできない人ばっかり採用する人いません? 自分よりできる人間を採れて、そして使いこなせて初めて上司としては合格ですよ。それが自分のことを分かっているということですし、会社全体を考えるということでもありますから。

*次回【杉山全功さんに聞く Vol.4】上場請負人の原点・リョーマの体験と仲間の活躍に続きます。
*本記事は、株式公開後も精力的に発展を目指す“ポストIPO・スタートアップ”を応援するシニフィアンのオウンドメディア「Signifiant Style」で2017年10月6日に掲載された内容です。