[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は7日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の1.50%に据え置くことを決定した。

据え置きは市場の予想通りで、14回連続。インフレが根強く低水準で推移している上、家計債務の増大に対する懸念もあり、中銀は数カ月間金利を据え置くことを示唆した。

ロイター調査では、エコノミスト48人のうち47人が据え置きを予想していた。

中銀は、経済が今後数年で3%成長に加速するとの見通しを維持。失業率は現在の5.5%の水準から緩やかに低下すると見込んだ。

ただ、消費とインフレに関してはより慎重な見方を継続した。

ロウ総裁は声明文で「基調的インフレ率は、労働コストの緩慢な上昇や小売り部門を中心とした競争圧力の高まりを反映して、しばらくの間低い水準にとどまる可能性が高い」と説明。「家計収入の伸びは緩やかで、債務の水準は高い」と述べた。

直近の2016年8月の利下げは、デフレの危険性を低下させる試みにおいてほぼ成功した。だが、インフレ率を目標レンジの2―3%に押し上げることには成功していない。

第3・四半期の消費者物価総合指数は前年比1.8%上昇にとどまったが、それでも誇張されているとの見方もある。統計局が6日に発表した5年ごとの家計消費パターンによると、実際のインフレ率は1.6%に近いことが示唆された。

ウエストパック銀行のエコノミスト、ジャスティン・スマーク氏は「消費者物価指数(CPI)の重要性を見直すことで、中銀が中期的にインフレ目標を達成することがますます困難になることは明白だ」と指摘。「豪経済には、消費者向けの売り場面積を支配しているディスインフレ圧力を相殺するような、拡大するセクターからのインフレ誘発要因が見当たらない」と述べた。

競争の激化により、小売業者はスーパーマーケットを中心に価格引き下げを余儀なくされてきたが、全体の売り上げは第3・四半期、経済成長にほとんど寄与しなかった。

ただ政策当局者は、債務に支えられた住宅バブルを膨張させるとの懸念から、一段の金融緩和については消極的だ。家計債務はすでに可処分所得の190%と過去最高に達しており、伸びは賃金を上回っている。

その結果として投資家は、中銀総裁が「優れた不活動」と名付けた政策の停滞がさらに1年以上続くのではないかと懸念している。

銀行間先物市場<0#YIB:>では現在、2019年序盤まで利上げを完全には織り込んでいない。2カ月前までは、18年8月までの利上げが示唆されていた。

豪中銀は10日に経済見通しを発表する。この際、インフレ見通しを若干引き下げることもあり得る。

AMPキャピタルのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は「注目すべきは成長見通しと住宅市場のどちらなのか、若干複雑な状態だ」と言明。「中銀が据え置きを続けている真の理由が何なのかは、多少面倒な問題だ。中銀をどれか一方向に向かわせる十分なデータはない」との見方を示した。

*内容を追加しました。