ボルドーの5大シャトーやブルゴーニュの特級など愛好家を魅了するのはワインの味だけではない世にはワイン投資というものがあって、熱心に取り組んでいるひとがいるどうやって始めればいいか、そのノウハウをワイン雑誌副編集長が伝授する

文=鈴木文彦(「ワイン ホワット!?」副編集長) 写真協力=ベリー・ブラザーズ&ラッド

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買い手がいないワインを買ってもしようがない

BBRは当初は、イギリスのオピニオンを形成する場として重要な存在でもあったジェントルマンズクラブの原型といえるコーヒーハウスだったため、コーヒーミルの看板が掲げられている

 

 個人投資家に資産運用のアドバイスを行い、銀座のワインバーオーナーという顔も持つ資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍さんは語る。

「ワインはあくまで飲み物です。値上がりして利益がでるかもしれないけれど、そうでなくても飲める。ただ、投資対象として考えた場合、どのワインで、どこで誰がもっていたのか、出自や品質がきちんとしていることが大前提。それに、いざ、売りたいとなっても、買い手がいなければ意味がないですよね。となると、信用のあるワイン商がボルドー5大シャトーやブルゴーニュの特級畑から買って、管理のいきとどいた倉庫に運び入れたワインを、そのワイン商のネットワークのなかで、売り買いするのが基本です」

 投資対象とする場合、ワイン商に保管料を支払って、ワインを倉庫から動かさないのが重要だ。移動して品質が落ち、出自が不明瞭になることは誰も望まない。つまり、倉庫で所有者の名札が変わることでなされるのがワイン投資、と考えればわかりやすい。

 日本で、それをやろうと考えた場合、おそらく行き着く先は、ベリーブラザーズ&ラッド(以下BBR)になるだろう。創業1689年。ロンドンの洒落者たちの聖地セントジェームズに本拠地を置く、名門ワイン商だ。

 いまや、世界中に窓口をもつBBR。日本も例外でない。伝統に裏付けられた知見、情報、サービス、ネットワークをもつこの名門ワイン商からは、デイリーワインを買うこともできるから、それだけでも心躍ることだ。

 そしてBBRはプリムールの購入やワインの保管、そしてワイン投資について相談にのってもらえる、日本における数少ない窓口でもある。しかも投資についていえば、BBRがもつ仕組みはわかりやすい。

ワイン投資の実際

 ワイン投資は、ワイン愛好家が趣味もかねておこなっている場合がほとんどだという。“いいワインが飲めるし、投資にもなって利益をうむかもしれない”という感覚だ。投資する額も億円単位から数十万円まで、まちまち。

 いずれにしても、やってみようという場合は、予算をもってBBRに相談して、英ポンド立てでワインを買うところから始める。自分の欲しいワインをリストから買ってもいいし、すすめにしたがってもいい。