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「8C-B60A」。レンズやファインダー、マイクは別売となる

 シャープは11月7日、業務用8Kカムコーダー「8C-B60A」を発表した。12月発売予定で、税別の希望小売価格は880万円。11月15日から幕張メッセで開催される「Inter BEE 2017」に出展する。

 世界で初めて8K(60p)での撮影、収録、再生、ライン出力に対応した一体型カムコーダーで、撮像素子にはSuper 35mm相当の3300万画素CMOSセンサーを搭載。

 記録媒体はSSD。「HQX」というコーデックを使用し、2TBの容量で約40分の記録が可能だ。

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8C-B60Aで撮影した映像をリアルタイムで8Kテレビに表示している
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本体背面には映像出力端子を装備。出力ケーブルは4本必要だ
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レンズは交換が可能

 また、8K60pの映像出力端子(BCN×4)を搭載し、ライブ配信なども可能。レンズは交換が可能で、映画などで標準的なPLマウントレンズが使用できる。

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側面の操作パネル部。撮影方式などが表示されている
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バッテリーも使用可能で肩に担いで撮影できる。レンズなどをつけると10kgほどになるとのこと

 カメラのみの重量は5kgで、肩に担いで撮影することもできる。

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HQXコーデックを採用し、編集も可能。4:2:2 10bitで記録される

コストは従来の8K撮影環境の10分の1

 基本設計はアストロデザインが担当し、生産調整などはシャープが行なう。アストロデザインは8年ほど前からNHKとともにHDTVの開発に関わり、8Kについても開発に携わった企業。

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アストロデザイン代表取締役社長の鈴木茂昭氏

 同社代表取締役社長の鈴木茂昭氏は、これまで「8Kがあまりアピールされていない」と感じていたが、シャープが8Kに大きく舵を切ったことで8K映像の認知が広まったと指摘。

 その上で、従来8K撮影には複数の機材(8Kカメラやコントロールユニット、レコーダーなど)が必要だったが、8C-B60Aは1台ですべてをこなせるため、「コストとしては10分の1で済む」とのこと。これにより間口が広がることを期待した。

シャープがビデオカメラ市場に参入
2020年にはコンシューマー向け8Kカメラも

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シャープ 8Kエコシステム戦略推進室長の西山博一氏

 シャープの取締役兼執行役員で8Kエコシステム戦略推進室長の西山博一氏は、8Kカムコーダーを発売することの意義について「新生シャープが新しい領域に参入した」ことであると強調。

 また、1000万円を切る「導入しやすい価格設定」を実現したことで「多くの8Kコンテンツが生み出されることになるだろう」期待を示した。

 さらに、8Kと5G通信、8KとAIの組み合わせにより、さまざまな分野で新しい価値を生み出せるとし、今後の社会の中核の1つを8Kが担うと予想した。

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シャープ 電子デバイス事業本部長の森谷和弘氏

 シャープの常務で電子デバイス事業本部長の森谷和弘氏は、8Kカメラの活用について言及。2Kの16倍という解像度により、たとえばサッカーの試合ではフィールド全体を撮影することで複数の2Kカメラの代替となりコストを削減できるほか、映像配信では好きなところをズーム(トリミング)できるなど、利点が多いことを強調。

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8K映像を2Kで切り出してコストを削減
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コンシューマー向けカメラもリリースするとのこと

 また、高精細がゆえに検査映像などを数値データに変換するような活用も可能で、AIと組み合わせるなどさまざまな可能性が考えられるという。

 今後、監視カメラや医療カメラなどへの展開はもちろん、2020年にはコンシューマー向け8Kカメラも製品化していくとのことだ。