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女性社員のトリセツ
【第12回】 2009年12月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

男性社員と派遣社員の
恋愛トラブルを避ける法

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部下の恋愛に口を挟めない上司
断れず困っている派遣女性

 「一緒に仕事をしている派遣先の30代男性が、何度断ってもしつこく食事に行こうって誘ってくるんですよ。本当に困っているんです!

 私の仕事の中身は、その同僚男性のサポートなんですが、仕事そのものは気に入っているんですよね。できれば辞めたくないんです。その人も、仕事だけしているぶんにはまったく問題ないのですが、とにかくしつこくて……。でも、セクハラだの何だのと騒ぎたてると、いまの仕事を辞めなくちゃいけなくなりそうなので、上司にも派遣先にも言い出せないんです」

 派遣として働いたことのある女性であれば、この種の悩みは誰しも1度は経験しているようです。ずっと顔をつき合わせる可能性の高い正社員女性と違い、契約期間が限られている派遣女性は、「どうせいなくなるから」と男性社員が気軽に誘える対象になりがちなのかもしれません。

 誘いがエスカレートすればセクハラになり、同僚男性が契約打ち切りなどをチラつかせればパワハラとして認定できますが、男性本人からすれば「好きな相手にアプローチしているだけ」と考えていることもあり、部下の恋愛問題は線引きが難しい問題であることは確かです。

 周囲としても、

 「また派遣さんに手を出してるよ。でも、食うも食われるも彼女の選択だから」

 「困っているのかな。でも、恋愛問題だから干渉できない」

 「派遣だから困ったら派遣元に相談するだろう」

と、間に入るのを躊躇してしまうのが普通かもしれません。

 一方の派遣女性はというと、契約の続行も打ち切りも、派遣先の心証次第という弱い立場にあるため「いまの仕事を失いたくない」という思いが、派遣元の営業担当や派遣先の上司に、事実を訴えるのをためらわせてしまうことがあります。「自意識過剰と思われたくない」という羞恥心もあるかもしれません。

 このほか、自分が事実を伝えると、どうしても派遣先VS派遣元の話し合いという大きな問題に発展してしまうため、「自分のせいで、いまの派遣元が契約を打ち切られてしまったらどうしよう……」と、腰が引けてしまうこともあるでしょう。

 もちろん、お互いが合意のもとで恋愛が進行するのであれば問題ないのでしょうが、たいていは、派遣先の男性社員から言い寄られて困惑している派遣女性に対し、男性社員のほうは仕事上での気配りを自分への愛情だと勘違いしてしまう、正社員の誘いを無下にできないとあいまいな断り方をしている派遣女性の真意を見抜けない、ということも珍しくありません。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


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男性管理職にとって悩みのタネは女性社員。こんなに気遣っているのに、どこかしっくりこないのはなぜ? 女性社員の本音と上手なつき合い方を解説していく。

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