[モントリオール 7日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁は7日、カナダ経済が完全雇用と完全生産に近づくにつれ、インフレ圧力が出てくるリスクが高まるとし、政策担当者は将来的な金利変更に慎重になる必要があるとの考えを示した。

同総裁は、カナダ中銀は物価に何が作用しているのか良く理解しているとし、インフレと総需給バランスとの間の関連性がなお存在しているのと同様に、労働市場のスラック(需給の緩み)と賃金との間の関連性もなお存在していると指摘。「このことは、カナダ経済が完全雇用と完全生産に近づくにつれ、インフレ圧力が出てくるリスクも大きくなることを示している」と述べた。

そのうえで、刺激策の必要性が今後低減していくなか、政策担当者は経済の稼働状況、賃金の伸び、インフレのほか、経済が金利の上昇にどの程度敏感になっているかについて、入手されるデータに従って判断するようになるとの考えをあらためて示した。

また、インフレが予想をアンダーパフォームしている理由について、誤差や短期的な振れのほか、グローバリゼーションやデジタル化の進展などが考えられると指摘。ただインフレがこのところ弱めとなっていることは、インフレ目標そのものの利用価値を問い直す必要があることを示しているわけではないとの考えを示した。

賃金の伸びが鈍化していることについては、労働市場に「かなりのスラック」がなお存在していことや石油産業で高賃金の職業が失われたほか、熟年労働者が若年労働者に置き換えられていることなどが挙げられるとし、「労働市場のスラックがどのように吸収されていくのか見守る必要がある。スラックの吸収が将来的に賃金の伸びにつながり、インフレ押し上げにつながる可能性がある」と述べた。