電子マネーなどが使えない
キャッシュレス化が遅れる香港

 広東省深センにある企業の会議に出なければならない事情があり、香港経由の路線を選んで向かった。おかげで数年ぶりの香港再訪を実現でき、香港を観察する機会を得た。今回はその「香港点描」をお届けしたい。

 香港に到着したとき、時刻はすでに深夜11時を過ぎていた。入境手続きを済ませてからまずはそれまで持っていた「八達カード(オクトパスカード)」と呼ばれる交通カードをチャージしたり、Wi-Fi代わりに使える2日間有効の臨時電話番号を入手したりと、市内に向かうエアポートエクスプレスに乗る準備をしていた。

 ここで最初に驚かされた。八達カードとは、日本の「Suica」のような交通電子カードのこと。私の持っている2枚の八達カードの残金を調べてもらったところ、2枚とも残金はあるものの、1枚はすでに失効となってしまっていた。

「まぁ、数年も香港を訪れていないから、失効になってしまっても仕方のないことだ」と思い、諦めていたところ、駅の職員はキーボートを数回叩いてカードを復活させ、「まだ100香港ドルぐらいのお金が残っている」と教えてくれたのだ。