[東京 9日 ロイター] - ソニー<6758.T>で民生用カメラや放送機器、医療機器事業を率いる石塚茂樹・執行役EVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)は9日、ロイターなどとのグループインタビューで、医療事業について「2020年度の売上目標2000億円は撤回したが、将来に対しては一切ぶれることはない」と強調した。

さらに、「逆に将来を期待している」と事業拡大に意欲を示した。

ソニーは2012年に2020年度にメディカル事業で売上高2000億円をめざすと発表したが、吉田憲一郎副社長兼最高財務責任者(CFO)は10月末の決算会見で「達成は困難と判断しており、現在策定中の次期中期計画の中で見直す」方針を明らかにした。

石塚執行役は「数値目標を作ったときはまだメディカル事業をほとんど始めていない状況で、見通しが甘かった」と説明。ただ「いったん取り下げるが、ソニーとしてメディカル事業にコミットしている以上は、本腰を据えてやる」とも述べ、今後も強化していく方針を示した。「ソニーの中期計画は3年単位だが、メディカルは『10年の計』で取り組んでいく」という。

ソニーは2013年4月にオリンパス<7733.T>と合弁で「ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ」を設立。2015年に高精細「4K」に対応した外科手術用内視鏡システムを投入したのに続き、先月には4Kと3次元(3D)ビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システムの販売を始めている。

一方、市場の縮小が続くデジタルカメラについては、台数は追わずに「金額ベースで事業を拡大していく」方針を示した。石塚執行役は「ビデオカメラやコンパクトカメラの市場は縮小傾向にあるが、4Kカメラやプレミアムカメラは堅調に推移してる」と指摘。「ミラーレスカメラはグローバルで40%以上のシェアを持っているので、このシェアをキープしつつ、ソニーならではの小型・軽量、プレミアムな価値を付加することで差別化してきたい」と語った。

ミラーレスを中心としたデジタル一眼カメラ「αシリーズ」や高級コンパクトカメラ「RXシリーズ」の販売を強化することで「停滞気味のカメラ市場が拡大するけん引役になっていきたい」と意欲を示した。

(志田義寧)