自動運転には高精度地図が不可欠という常識は覆るかもしれないスカイラインのハイブリッド車をベースとした日産の自動運転実験車両 Photo by Kenji Momota

日産の自動運転車両が世界各地で公道実験中

自動運転には高精度地図が不可欠という常識は覆るかもしれないモービルアイによるトリフォーカルシステム。3つのカメラを使用して前方の画像を認識する自動運転には高精度地図が不可欠という常識は覆るかもしれない車両の四隅、フロントバンパーの左型、さらにリアバンパーの中央、合計6ヵ所にレーザースキャナーを設置した Photo by Kenji Momota

 いまから2年前の東京モータ―ショーが終わった直後に、お台場を出発点として日産の自動運転実験車両に乗った。

 あの時の車両はEVのリーフがベースだったが、今回はスカイラインハイブリッドをベースとしていた。

 車両の詳細について、日産自動車・電子技術/システム技術開発本部・AD&ADAS先行技術開発部・戦略企画グループ部長の飯島徹也氏に聞いた。

 それによると、車外の状況を感知するセンサーは、カメラがフロントガラスやルーフなどに12個、レーダーによって物体を三次元で検知するレーザースキャナーが6個、そしてレーザーは前方約150メートル向けや中距離70メートル程度など合計9個、さらに近距離用の超音波センサー(ソナー)が12個の合計39個を採用している。

 2年前のデモンストレーションとの大きな違いは「ドア・トゥ・ドア」。つまり、A地点からB地点まで正確に到着することを目指したことだ。具体的なルートとしては、“ゆりかもめ”の市場前駅に近い公道をスタート地点として、首都高速湾岸線を通り、高速中央環状線(C2)の船堀橋出口を降りてUターンし、再び船堀橋から首都高速に乗って市場前駅のスタート地点で戻る約20kmの工程になる。