10月25日、ロイターは、米国でいかにたやすく遺体の一部が売買され、それらが医学研究に有用かどうかを検証しようとしていた。入手した部位の1つが、生まれつき難病を患い、24歳の若さで亡くなったコディ・ソーンダースさん(写真)のものであることが分かった。テネシー州で7月撮影(2017年 ロイター/Wade Payne)

[タウンセンド(米テネシー州) 25日 ロイター] - コディ・ソーンダースさんは1992年、心臓には穴が開き、腎臓は機能していない状態でこの世に生を受けた。複数の先天異常を発症する難病「ヴァーター症候群」と診断された。

 コディさんは24歳の誕生日に亡くなった。生前、66回の手術と1700回を超える透析治療を耐え抜いた、と両親は語る。フェイスブックに陽気なセルフィー(自撮り)写真を掲載し、苦しみを隠す日もあった。また、胸の傷に包帯が巻かれた姿で病院のベッドでポーズを取り、耐え難い現実を共有する日もあった。

 コディさんは米テネシー州のキャンプ場で、年季の入ったトレーラーハウスに両親と一緒に暮らしていた。2016年8月2日、コディさんは、透析から帰宅する途中で心臓発作を起こし亡くなった。貧しくて埋葬も火葬もできず、両親は息子の遺体を「リストア・ライフUSA」という団体に提供した。この団体は、献体を丸ごと、あるいは部分的に研究者や大学、医療研修施設などに売っていた。

「他に何も手立てがなかった」と、コディさんの父親リチャードさんは語る。

 コディさんが亡くなったその月に、リストア・ライフは彼の頸椎を売った。数回のメールのやりとりを経て、300ドル(約3万4000円)と送料だけで取引は成立した。

 リストア・ライフが顧客を厳しく審査しているかは不明だ。だが、同社の従業員が顧客の身元をしっかり確認していたなら、頸椎を買ったのがロイターの記者だと分かっただろう。