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世界最大級のITイベントで
システム管理者が主役を務めた理由

――セールスフォース・ドットコム 「Dreamforce '17」現地報告

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【第161回】 2017年11月14日
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顧客に選ばれるには
ベストを集めなければいけない

ドリームフォース会場の装飾テーマは、従来のクラウド(雲)からトレイル(道なき道)に変わった

 だが、単に顧客を支援するだけで、ずっと使ってもらえるほどITの世界は甘くはない。当然、最新技術や新機能が使えることも必要だ。

 セールスフォースをはじめ大手クラウドベンダーは、どこも「プラットフォーム」という言葉を使い、自社が提供する基盤上で動くビジネス機能の品ぞろえを増やしている。顧客データと企業の基幹データ、製品データとサービス情報など、古くて新しい連携テーマから、センサーデータ、モバイル端末、ソーシャルなど、さまざまなデータがつながる時代になり、各パーツを自社の基盤上で使ってください、というアピールをしている。

 とはいえ、実績の薄いものや機能が弱い部品を、プラットフォーム純正だからといって好んで使う企業の顧客はいない。結局のところ、個別の機能について、利用者が多く、業界標準的な技術との強固な連携が必要になる。

セールスフォースのAI「アインシュタイン」の機能強化を説明する、アリー・ウィザースプーン アインシュタイン担当プロダクト・マーケティング・ディレクター

 今回のドリームフォース期間中に、セールスフォースはグーグルとの包括的な提携を発表し、話題を呼んだ。グーグルのクラウドアプリケーション(GmailやGoogle Docsなど)がセールスフォースと連携できるようになり、定評あるサイト分析ツールであるグーグルの「アナリティクス360」も、セールスフォースの画面内に配置することができるという。

 また、今年発表されたIBMワトソンとセールスフォースのAI「アインシュタイン」の連携についても、具体的な利用法などについていくつかの発表があった。同社のアリー・ウィザースプーン プロダクトマーケティングディレクターは、「IBMとの連携で、ワトソンに蓄積された産業界のデータを用いた分析や予測が可能になる」と期待を語る。

 大手IT企業が協業しながら競合する状況は、ますます複雑化しているが、業界標準的なサービスがつながり、使えることは顧客の要望であり、今後もベンダー側はその要望に応えていくことになるだろう。

 今会計年度の売上高100憶ドル達成が確実となったセールスフォースは、ユーザー支援活動「トレイブレイザー」と先端機能の品ぞろえ強化で、ビジネス基盤として確固たる地位を築こうとしている。

(取材・文/ダイヤモンド・オンライン IT&ビジネス 指田昌夫)

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