11月6日、クレディ・スイスが超富裕層向けに事業資金や船舶、航空機、不動産購入資金を貸し出すことを通じ、この層の資産運用事業を拡大させる戦略に出ている。写真はクレディ・スイスのロゴ。ジュネーブで10月撮影(2017年 ロイター/Denis Balibouse)

[ロンドン/チューリヒ 6日 ロイター] - クレディ・スイスが超富裕層向けに事業資金や船舶、航空機、不動産購入資金を貸し出すことを通じ、この層の資産運用事業を拡大させる戦略に出ている。

 同行はこの2年で、超富裕層向け融資業務をコーポレートバンク部門から、富裕層の資産を運用するウェルスマネジメント部門に移した。ティアム最高経営責任者(CEO)は、富裕層向け資産運用事業の拡大をてこに事業を成長させるという大目標を掲げており、移転はその一環だ。

 この戦略が功を奏し、クレディ・スイスのウェルスマネジメント事業は、同分野で世界最大のUBSを上回る勢いで資産と収入を伸ばしつつある。

 ただ、こうした融資はリスクも高く、特に船舶向け融資は、業界が不振に陥っているだけに危うい面がある。

 ニューヨークの船舶融資コンサルタント会社、カラツァス・マリン・アドバイザーズのバジル・カラツァス氏は「クレディ・スイスにしてみれば、(富裕層の)預金と(富裕層向けの)資産運用商品はおいしい。リスクの高い融資を検討するに足る価値がある」と説明する。

 同行は融資の詳細を明らかにしていないが、複数の業界筋の推計では、船舶融資だけで残高は120億ドルを超える。富裕層向け融資全体の残高は第3・四半期末で1100億スイスフラン(1100億ドル)だった。