でも、厨房なんかの設備はきっちりしています。高級店と同じ設備ですよ。だから、出店コストがびっくりするほど安いというわけではありません。

──外食企業で値上げが続く中、串カツ田中は客単価を下げる方向で、逆行しているように見えます。

 単価を下げて原価率が上がるなら問題がありますが、原価率は変えません。例えば、4人ならちょうどいいけど、2人には多いというようなメニューのポーション(サイズ)を下げることで、構造を変えずに単価を下げるなどの工夫とかですね。

 この先チェーン店として長く支持されていくには、高すぎる客単価はネックです。日常使いができませんから。今、客単価は2400円くらいの想定です。かなり高いハードルですが2000円くらいになればとてもいいですね。

──2000円はハードルが高いですか。

 厳しいですね。なかなかみんなそこに踏み込めない。チェーンでそこまでやっているのって、鳥貴族ぐらいじゃないですか。

 確かに、チェーン化すれば、単一店舗の店よりも規模の経済が働いて原材料が安く仕入れられるのでお客さま単価が下げられる。ただ、滞在時間や総労働時間などが変わらないまま、単価だけがそのまま下がったら、人時生産性は下がりますよね。

 今、人件費は下がるどころか上がる方向ですから、単価を下げるにも限界値がある。そこまで行くには、仕組みとしてコスト競争力をつけないと。僕らは、まだまだやりきれていない部分もありますね。