11月10日、トランプ米大統領と与党・共和党指導部が最優先の政策課題として推進している税制改革は、党内にくすぶる財政赤字大幅拡大への不安感が法案成立の妨げになりかねない。写真は9日、米議会で改革法案を公表する共和党幹部ら(2017年 ロイター/Aaron P. Bernstein)

[ワシントン 10日 ロイター] - トランプ米大統領と与党・共和党指導部が最優先の政策課題として推進している税制改革は、党内にくすぶる財政赤字大幅拡大への不安感が法案成立の妨げになりかねない。

 野党・民主党がこうした税制改革に一致団結して反対する限り、上院で52議席の共和党は、3人の造反者が出ただけで法案成立に必要な票数を確保できなくなる。

 トランプ氏と共和党は、政権発足から10ヵ月近くが経過してもなお目玉となる法案を実現できていないだけに、税制改革の議会通過にしくじれば来年11月の中間選挙に悪影響を及ぼす恐れがある。

 非営利団体の「責任ある連邦予算委員会」は10日、上院共和党の税制改革法案を「予算を致命的に破壊する欠陥作品」と酷評し、既に下院の委員会で承認された同法案も同様に批判した。

 議会の租税専門家によると、共和党案では今後10年で年間の財政赤字が1兆5000億ドル、連邦債務は20兆ドルも膨らむ。

 責任ある連邦予算委員会の推計では、1兆5000億ドルの赤字のうち9000億ドルは法人減税で、残りが富裕層だけが得をする相続税の軽減など個人向けによって生み出される。