11月13日、世界金融危機後に大規模な資産買い入れや劇的な利下げを通じて経済を安定させてきた主要中央銀行の多くは、政策正常化への道を歩みつつある。写真は日銀の黒田総裁。東京で10月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[フランクフルト 13日 ロイター] - 世界金融危機後に大規模な資産買い入れや劇的な利下げを通じて経済を安定させてきた主要中央銀行の多くは、政策正常化への道を歩みつつある。そこで中銀に求められるのは、将来の政策に関する市場の期待形成を促すために慎重に言葉を選び、市場の過剰反応と誤解を避ける能力になる。

 こうした中で欧州中央銀行(ECB)が14日に主宰する会合でも、ECBのドラギ総裁や米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長、日銀の黒田東彦総裁、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のカーニー総裁が集まり、市場との対話をどう進めるべきかを議論する。

 ECB理事会のあるメンバーは「資産買い入れプログラムがいったん縮小されれば、ECBは金利を巡るガイダンスを主な政策手段として使わざるを得なくなる」と打ち明けた。

 問題の一部は、中銀当局者が漫然と話し続けている点にある。FRB理事はほぼ毎日発言しているし、黒田氏の対外発信頻度も高い。ECBの理事会メンバーに至ってはそれぞれが勝手気ままに語り、時にはECBの基本政策路線と矛盾してしまう。

 9日にはECBの理事5人を含めた8人の当局者が公式な発言をしたものの、取り組みが必要な政策課題への言及は皆無で、重要な政策上のメッセージが込められているようにも見えなかった。

 米国では、ブルッキングス研究所の調査でFRBウオッチャーの3分の2は理事の発言機会を減らすのが望ましいと回答し、半数はむしろ政策メッセージが把握しやすくなるようにイエレン氏がもっと言葉を発してほしいと考えていることが示された。