11月9日、サウジアラビアは、汚職の取り締まりで拘束された数十人に上る上級官僚や実業家の資産を没収する予定だが、過去に不正資金の回収を試みたアラブ2ヵ国の例を見れば、それが容易な道ではないことは明らかだ。写真は汚職対策委員会を主導するムハンマド皇太子。リヤドで10月撮影(2017年 ロイター/Hamad I Mohammed)

[ドバイ/チューリッヒ 9日 ロイター] - サウジアラビアは、汚職の取り締まりで拘束された数十人に上る上級官僚や実業家の資産を没収する予定だが、過去に不正資金の回収を試みたアラブ2ヵ国の例を見れば、それが容易な道ではないことは明らかだ。

 エジプトとチュニジアにおける過去の経験に照らせば、サウジアラビア政府が海外で保管されている不正取得金を取り戻すには、何年もの法的・外交的な苦闘が必要になりそうだ。

 しかも、それで成功する保証はない。

 サウジの王族や、大物実業家、閣僚らを今月拘束したムハンマド皇太子が主導する汚職対策委員会は、国王令に基づき、刑事捜査の結果を待つことなく、彼らの保有企業や資金、その他の資産を没収するために「必要とされる全ての手段」を行使する権限を与えられている。

 湾岸諸国ではすでにオフショア資産調査は開始されており、サウジアラビアと定期的に情報共有を行っている。

 アラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行と証券規制当局は、すでに国内金融機関に対し、サウジ国籍19人の口座に関する情報提供を求めている、と銀行関係筋が9日、ロイターに語った。

 サウジの汚職対策委員会は、拘束された各個人の容疑について詳細を明らかにしていないが、同国当局者は、資金洗浄や贈収賄、強要、私的な利益のための公権乱用などだと説明している。