東芝レグザ

 東芝は11月14日、中国ハイセンスグループと東芝映像ソリューションの株式譲渡契約を締結したと発表した。

 株式譲渡後も社名に変更はなく、TOSHIBAおよびレグザブランド製品の自社開発、販売、修理を継続するとのこと。ひと安心だが、ここで歴代レグザを振り返ってみよう。

初代レグザは「レグザ」じゃなかった!?

レグザ
レグザ Z1000

 初代レグザは2005年に登場した「Z1000」シリーズ。東芝の液晶テレビはbeautiful faceというブランドで展開していたが、途中からレグザと名称を変更した。ちなみに、由来はドイツ語で「躍動感」を意味する単語から来ているそうだ。

 自社開発の超高性能映像処理エンジン「メタブレイン・プロ」を採用し、高画質を実現。そして、NASに番組を録画できることが画期的だった。HDD録画の先駆けとなった製品だ。

「超解像」という概念を業界に広めた「Z7000」

レグザ
レグザ Z7000

 2008年に登場した「Z7000」では、当時聞きなれなかった「超解像」という技術を投入。アップスケーリングの際に低解像度の複数の画像から1つの高解像度・高精細な画像を創り出す技術で、その後のレグザの機能の代名詞の1つとなった。

全録の先駆けとなった100万円テレビ

レグザ
レグザ
CELL REGZA

 2009年、「CELL REGZA」を発表。プレイステーション 3などに採用されている「CELL」プロセッサーを採用した液晶テレビで、100万円という高価な価格も話題を集めた。

 ディスプレー部とチューナー部が分かれており、チューナー部には地デジチューナーを11個、BS/CSデジタルチューナーを3つ内蔵。8番組の同時表示が可能なだけではなく、内蔵HDD(3TB)に対して8チャンネルの常時録画を可能だった。

REGZA
6ch全録機能が標準的に搭載されるのは2011年の「レグザ ZP2」から
東芝
2011年に発売された全録レコーダー「REGZAサーバー」。6chの全録機能を持つBDレコだ

 この2年後にレグザ上位モデル(Zシリーズ)には全録機能が標準搭載されるほか、全録レコーダーの先駆けとなった「REGZAサーバー」も発売された。

黒歴史!? 裸眼3Dを実現した「グラスレス 3D REGZA」

3DREGZA
「グラスレス 3D REGZA」

 2010年頃は3Dテレビが注目を集めていた。東芝も含め、3D眼鏡を装着することで立体映像を楽しめるテレビをリリースする中、同社は裸眼で3D映像が見られる「グラスレス 3D REGZA」を発表。

4Kもレグザが先駆け「55X3」

東芝
「レグザ 55X3」

 その翌年となる2011年には、他社に先駆けて4K液晶テレビ「レグザ X3」を発売。CELL REGZAの後継機種として90万円前後という価格で販売。ちなみに、グラスレス 3D REGZAの裸眼3D表示機能も実装していた。

そして今年、有機ELテレビを発売

有機ELテレビ
有機ELパネルを採用した「レグザ X910」

 2017年1月、有機ELパネルを搭載した「レグザ X910」シリーズを国内メーカーの中ではいち早く発表。これまで培ってきた高画質技術を徹底的に詰め込んだ。

今後のレグザはどうなるのか?

ハイセンス
ちなみに前日の13日、ハイセンスが日本で4Kテレビのハイエンドモデルを発表したばかりだった

 実は前日の11月13日、ハイセンスジャパンが日本で4Kテレビのハイエンドモデルを発売する、という発表会があり、筆者も参加した。

 その際、発表されたテレビに少し触ってみたのだが、設定項目の数やオンライン機能の充実度など、レグザとは比較にならないほど少なかった。

ハイセンス
ハイセンス「HJ65N8000」の映像モード。カスタムも含めて5つ
新生活シアター
「レグザ X910」の映像モード。アニメからゲームまで幅広く、それぞれの精度も高い

 希望としては、ハイセンスの低価格な4Kテレビにレグザの技術が投入されれば、爆発的に売れるような気がする。

 特にゲームモードやアニメモードの技術が少しでも投入されれば話題になるだろう。

 

 一方で、従来のキモ入りだった高機能型テレビが今後開発できるのかどうかがやや心配。全録機能や画質へのこだわりなど、維持できるのか不安が残る。

東芝レグザ
2016年の発表会で8Kのレグザも参考展示していたが……

 特に気になるのは8Kテレビ。すでに東芝は開発を進めていたが、8Kに関してはシャープに先行された形となっている。ハイセンスのバックアップで巻き返しができるのか期待したいところだ。

 いずれにしても2018年はサッカーW杯の年。4Kテレビが売れるタイミングでもあるが、その頃にはレグザはハイセンスのブランドとなっている。

 ちょっと寂しいが、新しいレグザがどうなるのか、見守りたい。