[16日 ロイター] - <為替> ドルが主要6通貨バスケットに対して下げ幅を縮小した。

10月米小売売上高が予想外に増加したほか、消費者物価指数(CPI)もやや上昇したことを受け、12月の利上げ観測が強まった。

10月の米CPI統計は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIが前月比0.2%上昇した。上昇率は9月の0.1%から加速、賃貸と医療費などが値上がりした。

小売売上高は前月比0.2%増加、市場予想は横ばいだった。

TD証券のシニアFXストラテジストは「基調的なインフレは現時点で安定化したようで、データが改善した。米連邦準備理事会(FRB)の来月利上げに十分な材料」との見方を示した。

同ストラテジストはただ、米税制改革法案の通過に伴う押し上げ効果がなければ、ドルの上値が重くなる可能性を指摘した。

ドル指数<.DXY>は0.03%安の93.801。指標公表前は0.3%値下がりしていた。

ユーロは対ドル<EUR=>で0.02%安の1.1794ドル。一時は1.186ドルまで上昇する場面もあった。

ドルは対円<JPY=>で0.46%下落した。

シリコンバレー銀行のシニア通貨トレーダーは「投資家が若干の安全資産を求めている」と話した。

商品相場の弱含みが重しとなって、世界の株式市場はこの日下落した。

原油や株式相場下落に伴い、カナダドルは対米ドルで1週間ぶり安値をつけた。

<債券> 長短金利差が縮小し10年ぶりの低水準となった。基調インフレが伸び、小売売上高が予想外に増加するなか、来年の追加利上げを織り込む動きが広がった。

10月の消費者物価指数(CPI)は食品・エネルギーを除くコア指数の伸びが前月比0.2%、前年同月比1.8%となり、前月の0.1%、1.7%から拡大。10月の小売売上高は前月比プラス0.2%と、市場予想の横ばいに反して増加し、9月分は当初発表の1.6%増から1.9%増へ上方改定された。

米国MUFG証券(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ジョン・ハーマン氏は、両統計とも短期金利引き締めの道筋を裏付ける内容だと述べた。

2年債と10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は63.4ベーシスポイント(bp)と、2007年11月以来の水準に縮小。5年債と30年債の利回り格差<US5US30=TWEB>も75bp以下と約2週間ぶりの低水準となった。

キャピタル・エコノミクス(ニューヨーク)の米国エコノミスト、マイケル・ピアス氏は「基調インフレ圧力が再びかかり始めている兆候がみられることから、米連邦準備理事会(FRB)は引き締めペースを速める必要があり、来年は計4回の利上げがあると予想される」と話した。

10年債<US10YT=RR>利回りは2.336%と前日の2.381%から低下。2年債<US2YT=RR>は1.687%と前日の1.691%から低下。30年債<US30YT=RR>は2.784%と前日の2.839%から低下した。

<株式> 続落して終了。ハイテク株が売られた。原油先物の下落に伴い、エネルギー株は4営業日続落している。

この日発表された米週間石油在庫統計で、原油在庫とガソリン在庫の予想外の増加が示されたことを受け、原油先物は4営業日続落。

S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は4営業日の下げが4%に達した。

米石油メジャーのエクソンモービル<XOM.N>は1.3%安。シュルンベルジェ<SLB.N>は昨年1月以来の安値を付けた後、2.0%安で終了。

北海ブレント原油先物<LCoc1>と米原油先物<CLc1>はともに先週、約2年半ぶり高値を受けた後、下げに転じている。

S&P総合500種<.SPX>の下げに最も寄与したのはハイテク株。同セクターは今年最も好調だったため、利益確定の売りが出た可能性を専門家は指摘する。

この日上昇した数少ないセクターの一つは金融。追加利上げ観測が支援材料となった。S&P銀行株指数<.SPXBK>は0.61%高。

公共事業<.SPLRCU>や主要消費財<.SPLRCS>など高配当セクターはエネルギーに次ぐ大幅下落。

米小売大手ターゲット<TGT.N>は9.9%安。年末商戦を含む第4・四半期の利益見通しが失望を誘った。

<金先物> 外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行し、割高感などから売りが出て3日ぶりに反 落した。中心限月12月物の清算値は前日比5.20ドル(0.41%)安の1オンス=1277.70ドルとなった。

<米原油先物> 需給不均衡に警戒感が広がる中で売りが優勢となり、続落した。米国産標準油種WT Iの中心限月12月物の清算値は前日比0.37ドル(0.66%)安の1バレル=55. 33ドルだった。1月物は0.37ドル安の55.52ドルとなった。

米エネルギー情報局(EIA)がこの日午前に発表した週間在庫統計では、原油在庫が 前週比190万バレル増と、市場予想(ロイター通信調べ)の220万バレル減に反して 積み増しとなった。ガソリン在庫も90万バレル増と、90万バレルの取り崩し予想に反 して増加した。また、留出油(ディスティレート)は80万バレル減だったが、取り崩し 幅は予想の130万バレル減よりも小さかった。これを受けて、米国内の供給過剰に対し て警戒感が広がった。

(※関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)