[17日 ロイター] - <為替> ドルが主要6通貨バスケットに対し小幅高で推移。前日つけた約3週間ぶりの安値から持ち直した。米下院はこの日、税制改革法案を賛成多数で可決した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.13%高の93.933。

パフォーマンス・トラスト・キャピタル・パートナーズのトレーディング部ディレクター、ブライアン・バトル氏は「法案は下院を通過したものの、上院通過のハードルはさらに高く、通過には折り合いが必要だ」と述べた。

「金融市場で世界的にわずかながら負のムードが和らいでいる」(コモンウエルスFXのオマル・エジナー氏)ことが、ドル売り圧力の多少の軽減につながっているという。

今週はドイツなどの底堅い統計を材料にユーロが値上がりしているが、この日は下落。ユーロ/ドル<EUR=>は0.23%安の1.1764ドル。

前出のエジナー氏は「今週の材料からいえば、予見し得る将来、米連邦準備理事会(FRB)による正常化のペースは欧州中央銀行(ECB)をはるかに上回るとの見通しに変わりはない。FRBを巡る見通しを背景にドルの後退は比較的短命となるだろう」と話した。

カナダドルは対米ドル<CAD=>で上昇。9月の製造業売上高が予想外に増加したことが材料となった。スイスフラン<CHF=>は対ドルで0.55%下落。スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は超緩和政策に引き続きコミットする姿勢を示した。

<債券> 2年債利回りが9年ぶりの高水準をつけた。世界的なリスク選好度の高まりに加え、一連の底堅い米経済指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)が来年も利上げを継続するとの見方を支えた。

2年債利回りの上昇を背景に、短・長期債利回り格差は4日連続で縮小し、この日も前日に続き10年ぶりの低水準をつけた。

DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「イールドカーブのフラット化は、インフレがなお極めて低水準な状況においてもFRBが利上げを継続するとの見方を反映している」と語った。

朝方発表された米指標では、10月の鉱工業生産指数が半年ぶりの大幅な伸びとなった。新規失業保険週間申請件数は2週間連続で増加したものの、基調としてはなお労働市場の引き締まりを示した。

これらの指標を受け、イールドカーブのフラット化は加速。2・10年債利回り格差<US2US10=TWEB>は一時63.2ベーシスポイント(bp)に縮小し、2007年11月以来の低水準となった。5・30年債利回り格差<US5US30=TWEB>も72.4bpと、2011年12月以来の水準に縮小した。

終盤の取引で、10年債<US10YT=RR>利回りは2.355%と前日終盤の2.335%から上昇。

2年債利回り<US2YT=RR>は9年ぶり高水準の1.716%をつけた後、1.712%で推移。前日は1.691%だった。

30年債<US30YT=RR>は2.797%と前日の2.781%から上昇した。

この日実施された10年物インフレ指数連動債(TIPS)銘柄統合(リオープン)入札は、予想通り軟調な結果に終わった。最高落札利回りは0.512%と、市場が見込んでいた0.498%を上回り、2016年1月以来の高水準となった。

<株式> 急反発して取引を終えた。決算発表を受けたウォルマート<WMT.N>とシスコシステムズ<CSCO.O>の株価上昇が指数を押し上げたほか、米下院が税制改革法案を可決したことも支援材料となった。同法案は企業収益の増加に寄与することが期待されている。

小売世界最大手の米ウォルマート・ストアーズ<WMT.N>が一時11%高の99.68ドルと過去最高値を更新。第3・四半期の国内既存店売上高が2009年以来の大幅増加となったほか、ネット通販売上高が急増した。終値は10.9%高の99.62ドル。

米ネットワーク機器大手シスコシステムズ<CSCO.O>は36.67ドルまで上昇し、2001年2月以来の高値。スイッチとルーター事業が振るわなかったが、好調なセキュリティーなどの新規事業分野が補い、第1・四半期決算は利益が予想を上回った。利益見通しも予想を上回った。

シスコの終値は5.2%高の35.88ドル。

パフォーマンス・トラスト・キャピタル・パートナーズ(シカゴ)のトレーディング部門ディレクター、ブライアン・バトル氏は、市場が上昇した背景として「老舗企業であるシスコやウォルマートがニューエコノミーに適応しているという良いニュースがあった」と述べた。

<金先物> ほぼ横ばいとなった。中心限月12月物の清算値は前日比0.50ドル(0.04%) 高の1オンス=1278.20ドルとなった。

この日は、外国為替市場でドル買い・ユーロ売りが先行していたことから、金相場は朝 方までは軟調に推移していた。また、前日に発表された米経済指標が堅調だったことも、12月の追加利上げを後押しする材料となり、金利を生まない資産である金には下押し圧力がかかった。

しかし、その後は外国為替市場で朝方にドルが若干売り戻され、ドル建てで取引される 金塊などの商品の割高感が薄れたことから、小幅ながらプラス圏に浮上。また、朝方発表 された経済指標が軟調だったことも、安全資産とされる金には支援材料となった。

<米原油先物> 米シェールオイル増産の動きを警戒した売りに3日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値は、前日比0.19ドル(0.34%)安の1バレル=55.14ドル。1月物は0.17ドル安の55.35ドルとなった。

米エネルギー情報局(EIA)が前日に公表した10日までの週間石油統計では、原油 在庫が予想外の積み増しとなったほか、産油量も日量964万5000バレルと記録的な 高水準に達した。これを受け、米国内でシェールオイル増産の動きが再び加速していると の警戒感が台頭。この日未明ごろから徐々に売りが優勢となり、朝方には一時54.93 ドルまで下落した。

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