エジソンの白熱電球に始まり、その後インフラ企業に転身。創業から130年たった今も、世界のトップに君臨する強さの秘密に迫る。

日本GE社長 マーク・ノーボン<br />130年続けた聖域なき事業ポートフォリオ再構築Photo by Kazutoshi Sumitomo

──ゼネラル・エレクトリック(GE)の強みは何か。

 たくさんあるが主に四つ、研究開発と人材投資、事業ポートフォリオの組み替え、「Integrity(誠実さ)」が挙げられる。

 研究開発には2010年で、約50億ドルもかけた。これは社会インフラ部門の売上高6%に相当する。競合他社は3%ほどなので、他社と比べて2倍も投資していることになる。人材にも年間10億ドル近くの投資をしており、この二つの投資は金融危機を受けて行った投資の見直し以降も、額を減らしていない。

「Integrity」は、単に法律を守るだけでなく、従業員と顧客、株主が誇りを持てる企業であるためのポリシーと定義している。

 おそらく短期間“グレートカンパニー”でいることは、それほど難しくない。長いあいだトップ企業であり続けられる理由は、今挙げた四つのことを長きにわたって続けてきたからだと思う。