[21日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、米債券利回りの低下を受けドルが主要通貨に対して弱含んだ。ただ感謝祭の祝日を23日に控え商いは薄かった。

今週は主な経済指標の発表は予定されていないが、市場はこの日にイエレン連邦準備理事会(FRB)議長が参加する討論会のほか、22日公表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目。BKアセットマネジメントのマネジング・ディレクター、キャシー・リエン氏は、こうしたことを背景に市場では調整が入っているとの見方を示している。

ユーロ/ドル<EUR=>は0.1%高の1.1740ドル。ユーロは前日はドイツの連立協議決裂を受け大きく下落したが、この日はドイツの政治問題よりユーロ圏全体の経済堅調となっていることが大きく意識された。

コメルツ銀行の外為ストラテジスト、エステル・ライヒェルト氏は「ドイツの政治情勢が落ち着くまでにしばらく時間がかかるというのが最悪のシナリオとなるが、市場ではこの問題が何か尋常でないことに発展するとは予想されておらず、より大きな視点で見れば経済は堅調に推移している」としている。

ドル/円<JPY=>は0.2%安の112.43円。ドルは対スイスフラン<CHF=>では0.15%安の0.9918フランとなったが、両通貨に対し前日の水準をおおむね保っている。

<債券> 米金融・債券市場では、イールドカーブが約10年ぶりの水準にフラット化。主要な経済指標の発表に欠けるなか、翌22日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨待ちとなった。感謝祭を控え様子見ムードも根強かった。

ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の米国金利戦略部長、スバドラ・ラジャパ氏は「イールドカーブがスティープ化するたびに再度フラット化の機会が得られると投資家は考えている」と述べた。

終盤の取引で10年債<US10YT=RR>は2/32高、利回りは2.36%に低下。2年債と10年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は57.4ベーシスポイント(bp)と、2007年終盤以来の水準に縮小した。

CMEグループのFEDウオッチによると、短期金利先物が織り込む12月利上げの確率は92%となっている。

翌22日は10月の耐久財受注や11月のミシガン大消費者信頼感指数などが発表される。

<株式> 米国株式市場は上昇。S&P総合500種<.SPX>は約2週間ぶりに、最高値での引けとなった。

今年最もパフォーマンスの高いハイテク株がけん引した。

ヘルスケア株は、医療機器メーカーのメドトロニック<MDT.N>の上昇が高値要因。同社の第2・四半期決算は売上高と調整後利益が予想を上回り、株価は4.8%高となった。

S&P情報技術指数<.SPLRCT>は1.2%高。アップル<AAPL.O>が約1.9%上昇し、指数を押し上げた。指数は年初から38.6%高と、他業種を大幅に上回っている。S&P500種は16.1%高。

BB&Tウエルス・マネジメントのシニアバイスプレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は「投資家が売りよりも買い増しを目指す時期に来ている。そのため、上向きのバイアスがみられる」と指摘。「株式は現在、リスク調整後の特性が最も良好だ。ボラティリティーは低く、トレンドは上向きだ」と述べ、「ハイテク株は現時点で、人々が満足できるセクターであり、資金は流入するだろう」と話した。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米感謝祭の祝日を前に薄商いとなる中、買い戻しが入って反発した。

手掛かり材料難の中、翌22日午後に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月31日─11月1日開催分)の公表を控えて持ち高調整の買いが入った。

このほか、トランプ米大統領が前日に北朝鮮をテロ支援国家に再指定したことを受けて朝鮮半島情勢が再び緊張するとの見方や、ドイツのメルケル首相が模索してきた連立交渉の決裂により同国の政局不透明感が広がっていることも、安全資産とされる金塊の需要押し上げにつながった。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)主導による減産延長に対する期待が強まる中で買われ、反発した。

来週30日に開催されるOPEC総会を控え、OPEC主導による減産延長決定に期待が広がる中、原油に買いが入った。また、米サウスダコタ州で発生したキーストーン・パイプラインの原油漏出事故を受け、パイプラインの稼働が一部停止していることも買いにつながったとの見方もあった。

ただ、23日の感謝祭に伴い連休を取る市場参加者が多く、この日は薄商い。積極的な追随買いを入れる向きも少なく、米国内の需給不均衡に対する警戒感も根強かったため、相場の上値は重かった。

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