中国の美容口コミサイト「LUCE(ルーチェ)」は、立ち上げ後わずか5年で会員数50万人を超え、会員同士が互いに交流するという、競合サイトとは一線を画す特長を持つ。成功のカギはどこにあったのか。サイトを運営する上海露倩網絡信息有限公司(ルーチェネットワークス)の西谷好美・副総経理にお話を伺った。

美容の情報ニーズは増えていたが
専門のメディアがなかった点に注目

中国の“美容SNS”を目指す口コミサイト「露倩網」<br />「アナログ作業」と「透明性」がサイト活性化のカギ

――中国で美容の口コミサイトを始めたキッカケを教えてください。

 ルーチェを立ち上げた2006年当時、中国には、日本やアメリカで流行っていた専門口コミサイトがなく、ブログもまだ普及していない状態でした。もともとネットビジネスに興味がありましたので、海外で流行しているネット口コミサイトを中国風にアレンジして勝負したらおもしろいと思ったのがきっかけです。

 美容市場をターゲットにしたのは、リアルに活用できる美容情報を知りたい中国人女性が多いにもかかわらず、当時の中国は(海外雑誌や芸能人の美容情報以外に)美容に関する情報が非常に少ない状況だったからです。また一方で、中国市場に進出する日系化粧品メーカーも増えていて、中国で商品をアピールしたいというニーズが増えていました。そこでこの2つのニーズを結びつけるような口コミサイトを作ればビジネスになると思い、化粧品を中心とした美容に関する口コミサイト「露倩網」をスタートしました。