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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

“眠れる民意”を呼び起こした大阪ダブル選挙の意義
維新と反維新の明暗を分けた「改革への愚直な情熱」

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第38回】 2011年11月29日
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久々に選挙らしい選挙を見た――。
投票率が大幅にアップした「大阪ダブル選挙」

 久々に選挙らしい選挙を目撃した思いである。

 勝敗はあっけなくついたが、「こういう選挙ならば、自分も有権者として権利を行使したい」と思った人が、多いのではないだろうか。「大阪維新の会」のダブル圧勝に終わった、大阪ダブル選挙のことだ。

 実際、大阪の有権者の関心は非常に高く、投票率は大阪府知事選・大阪市長選共に大幅にアップした。知事選は52.88%、市長選は60.92%を記録し、前回より17.31ポイントもアップした。

 30%台の投票率が当たり前だった市長選で5割を超えたのは、何と40年ぶりのこととなる。まさに歴史的な出来事と言える。

 ダブル選挙の結果は、一時は接戦になるとの予想も流れたが、いずれも維新陣営の圧勝に終わった。知事選は、維新の会幹事長の松井一郎氏が200万票余りを獲得し、反維新陣営の倉田薫・前池田市長に80万票もの大差をつけて勝利した。

 現職と前知事の一騎打ちとなった市長選は、維新の会代表の橋下徹氏が75万票を集め、約52万票に止まった平松邦夫氏の再選を阻止した。平松氏は前回の得票数に15万5583票も上乗せしたにもかかわらず、敗北したのである。

 これまで投票所に足を運ばなかった有権者たちが、今回久々に一票を投じたことによる現象である。眠っていた(眠らされていた)民意が目を覚まし、一斉に声を上げた結果と言える。では、なぜ、沈黙を続けていた民意が一気に声を上げたのか。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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