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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【トム・ウェイツ「クロージング・タイム」】
酒場に集う人々の絶望と諦め、そして希望を
音楽と酒の神様がくれた濁声で謳う“酔いどれ詩人”

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第10回】 2011年12月1日
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 いよいよ師走です。

 と、いうことは、忘年会のシーズンが来る、ということで、酒を飲む機会が増える、ということです。

 今年はどんな年でしたか? 素敵な事があったという幸運な人もいるでしょう。

 一方、世の中の現実は甘くはありません。まして、ビジネスの現場では、厳しい闘いが日々繰り広げられています。東日本大震災、ギリシア危機、円高、社会保障と税の一体改革……。今年は思い出したくない事ばかり起こったという人もいるでしょう。

 今年がどんな年だったとしても、大晦日を気持ちよく見送って、気分を一新して新年を迎えたいですよね。そのためにも毎夜の忘年会で、1年間蓄積した心の中の垢を洗い流したいと思う人も多いはずです。それこそ、先人の智恵が生んだ忘年会の効用というものでしょう。だから、飲める人も飲めない人も、忘年会ではしっかり酒を飲みましょう。知らず知らずのうちに磨り減ってしまっている心の柔らかい部位に潤いを与えてくれますから。

 酒は、神の水。その起源は、人類の歴史と同じくらい古い。ギリシア神話には酒神バッカスが登場します。古事記にもスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した時に飲ませた八塩折酒があります。考古学的発見も相次いでなされて、紀元前18世紀ごろ制定されたハンムラビ法典には、ビールに関する記述もあります。

 そこで、酒は飲んでも、酒に飲まれるな、とは先人が語り継いできた大切な要諦です。酒を飲むには、然るべき作法があるものです。素敵な酒飲みからは色んなことが学べるのです。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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