11月26日、中国政府が金融機関に理財商品の元本保証を禁止することなどを定めた新たな業界向け指針案を17日に公表した。写真は上海で24日撮影(2017年 ロイター/Aly Song)

[上海 26日 ロイター] - 中国政府が17日、金融機関に理財商品の元本保証を禁止することなどを定めた新たな業界向け指針案を公表した。これにより今後理財商品から個人投資家の資金が大量に流出する可能性があり、実際に起きれば中国の資産運用業界が激変するとの見方が出ている。

 上海に住む元トラック運転手の男性は「私は銀行が資金を持ち逃げしないと信頼しているので理財商品を買った。しかし元本を保証してくれなくなるなら、別の場所に資金を移すのは間違いない」と話した。

 理財商品を逃げ出した資金がどこに向かうかはまだ分からないが、一部のアナリストは、比較的安全な債券ファンドか、より流動性が高いマネー・マーケット・ファンド(MMF)が恩恵を享受するのではないかと予想する。中国国内の選択肢が限られている以上、既に高騰している不動産にもさらにお金が流れるかもしれない。

 ノムラの銀行アナリスト、ソフィー・ジャン氏は「暗黙の保証がなくなれば、オフバランスの理財商品に対する需要は特性が似ているMMFや債券ファンドなどにある程度流れるだろう」と述べた。

新しい世界

 元本保証禁止は、金融市場のリスク抑制と一層の安定化に取り組もうという政府の強い決意をはっきりと示している。損失が生じる商品が増えれば、リスクを反映する価格形成機能が改善し、資産運用業界の専門職化が進む。投資家に損失の自己責任を強いることで、高リスク・高利回り商品にお金をつぎ込んで政府保証を期待するという根深い投資文化を変える狙いもある。