[29日 ロイター] - <為替> ドルが主要6通貨バスケットに対し横ばいで推移。朝方発表された米国内総生産(GDP)改定値は上方修正され、相場の下支えとなったものの、税制改革法案を巡る不透明感が重しとなった。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は93.231。ドル指数は前週1%近く値下がりしたが、今週に入ってからはこれまで0.5%値を戻している。

税制改革法案を巡る動きが流動的となる中で「何か決まるまで市場は手を出しにくい状況だ」(オアンダの為替アナリスト)という。

<債券> 大半の国債利回りが上昇した。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が景気に強気の認識を示したほか、第3・四半期の国内総生産(GDP)改定値が予想を上回ったことなどを材料視した。

10年債と30年債の利回りが2週間ぶり水準に急上昇した。2年債利回りも1週間強ぶりの高水準を記録した。

TD証券の金利ストラテジストは、イエレン氏のタカ派発言が利回り上昇の要因と分析した。「イエレン氏は景気にある種楽観的」と指摘。「成長が底堅く、インフレを押し上げるというのが基本的な発言内容で、本日の相場を動かす一因となった」と話した。

シーポート・グローバル・ホールディングスのマネジングディレクターは、英国債の売りも米国債売りの一因との見方を示した。英国の欧州連合(EU)離脱清算金を巡り、合意が近いと伝わり、英10年債利回り<GB10YT=RR>は1日の上げでは6月以来の大きさを記録した。

<株式> ナスダックが反落し、1日の下落率としては過去3カ月余りで最大の大きさとなった。ハイテク株を売り、銀行株をはじめ、景気の改善や規制緩和、減税、金利上昇などの恩恵を受けやすいセクターに買いを入れる動きが広がった。

金融や工業、ヘルスケアなどの上昇に支えられてダウは前日に続き終値での最高値を更新。S&P500は小幅な下げにとどまった。

この日はS&P情報技術指数<.SPLRCT>が2.6%安と、過去5カ月余りで最も大幅な下落率を記録した。アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>やアップル<AAPL.O>、アルファベット<GOOGL.O>、フェイスブック<FB.O>はいずれも2─4%下落。ネットフリックス<NFLX.O>は5.5%安となった。

金融株は前日に続いて買われ、JPモルガン<JPM.N>が2.3%、ウェルズ・ファーゴ<WFC.N>が2%、それぞれ上昇した。

<金先物> 対ユーロでのドル高先行に伴う割高感や米実質GDP(国内総生産)伸び率の上方修正などを背景に反落した。

米税制改革実現への期待などを背景に株式などリスク資産への投資意欲が高まったことも、「質への逃避先」である金には売り圧力がかかった。

<米原油先物> 協調減産の延長を協議する石油輸出国機構(OPEC)総会を翌30日に控えた警戒感などから売りが止まらず、3日続落した。

OPEC総会が目前に迫る中、ロシアが協調減産の延長は支持するものの、2018年3月から9カ月とする長さについて懸念を示しているとの報などが重しとなり、前日夕方以降も軟調地合いが継続。

OPEC主導の協調減産の進ちょく状況を点検している合同閣僚監視委員会が9カ月の減産延長を勧告したとのマルズーク・クウェート石油相の発言が伝わると買い戻しが台頭し、相場はいったんプラス圏を回復。しかし、勧告後もロシアの姿勢が依然不透明であることから、OPEC総会での協議の行方を警戒した売りなどが再燃し、相場は再びマイナス圏に沈んだ。