多種多様で膨大なデータを扱える
プラットフォームの重要性が増す

――PwCとオラクルでは、そうした日本企業のグローバルビジネスの展開を支援するためにどのような協業を行っていますか。

押谷:当社は、お客様の業務改革に向けたデザインを行い、そこで必要となるプロセスを構築していくということになりますが、その実装先としてオラクルのソリューションを利用しています。特に現在のビジネスの状況を鑑みるに、お客様がシステム開発を2~3年かけてやるというアプローチでは、ビジネスのニーズを満たせません。そこはやはりクラウドサービスを活用して最長でも半年程度でシステムを構築していくというスピード感が求められています。

 一方で、管理会計の視点からの提案をファイナンス部門が行っていくという場面では、財務・会計情報だけではなく、例えば顧客や製品の情報、日々の営業活動にかかわる情報、場合によっては地図上の位置情報など、多種多様な情報を俯瞰して仮説を立て、それらの情報を掛け合わせた分析を行ってその仮説を検証し、それに基づくアクションプランを立案してビジネス上の価値創造につなげていくという取り組みも今後必要になってくるでしょう。そうしたお客様の取り組みを支援していく中で、まさにデータ領域のプロであるオラクルとの協業関係も、今後さらに密接なものとなっていくはずだと確信しています。

桐生:ありがとうございます。おっしゃるように、構造化されたデータと非構造化データをトータルに捉えて、そこから有効な提案を行っていくことは、いわばデータの取り扱いを専業とするオラクルのミッション。そうした提案の上に、PwCさんのようなコンサルティングファームが、ビジネス上の付加価値を加味してデータの相関関係を紐解き、お客様に対して価値創出に向けた提案を進めていただくことになります。

 今日、我々の目の前には、これまでは到底扱えなかったような膨大なデータを処理し、分析できる環境が整っています。それこそがクラウドのパワーであり、オラクルではそのパワーを最大限に生かしたソリューションの提供で、今後もお客様のビジネスに対するなお一層の貢献を果たしていきたいと考えています。

(取材・文/伊藤一徳、丸谷 潔 撮影/宇佐見利明)

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