2002年にメガファーマであるスイス・ロシュの傘下に入って15年を経た中外製薬。これを主導した永山治会長CEOにその成否、自社と業界の展望を聞いた。

中外製薬がロシュ傘下入り15年、CEOが語る「国内再編の行方」Photo by Masato Kato

──ロシュ製品も販売し、15年で売上高、営業利益共に約3倍になりました。

 あっという間の15年。合併はほぼ、予想以上にうまく展開しました。ロシュと一緒にやることで、(日本に)居ながらにして、世界のスタンダードを見ることができています。

──ロシュの出資比率は現在59.9%。ロシュがこの比率を変えてくることは?

 変えようと思えば変えられますが、中外が上場を維持するならば、これ以上増やすと結構難しい問題が出る。ある一定以上の比率になったら全部買わないといけないみたいな話になります。

 ちょうどいいバランスだとロシュも考えているのではないでしょうか。

──完全子会社になる可能性はないと?

 ロシュが絶対にしないと言うわけはないですよね。ただ、今後ロシュの売り上げ、利益の中に中外が開発したものが大きく入ってきます。1本の会社にして、研究開発本部長一人で世界中やるとしたら、良い研究なんてできるわけがありません。

──2018年以降の国内再編をどうみていますか。