そして金・プラチナなど重元素の多くは、その残滓である中性子の衝突合体(キロノヴァと呼ばれる)という途方もない天体ショーの最中に生まれ、今ここにあるのです。

 いつか、元素ひとつひとつに、その波瀾万丈の生い立ちを尋ねてみたいもの。きっとみな100億年の旅を語ってくれることでしょう。巨星の熱、スーパーノヴァの輝き、中性子星での平安、キロノヴァの狂乱、暗黒星雲から太陽系までの旅路。あー、ドキドキです。

 私たちの中に宇宙はあるのです。

参考情報・サイト
・「連星中性子星の合体からの重力波を初検出、電磁波で重力波源を初観測」(AstroArts、2017.10.17)
・『超新星爆発と中性子星合体 ―rプロセス元素の起源として』和南城伸也(天文月報、2014年1月)
・「r過程」(Wikipedia)

(K.I.T.虎ノ門大学院 教授 三谷宏治)